2009年07月03日

データマイナーが旅に出る理由

データマイナーは往々にしてドン・キホーテになる。

データマイニングを続けていると、いろいろなことが鮮明にデータから浮かび上がり、悟りともいうべき世界に至る。これまで正しいと思ってきたことが実にバカバカしく思えてきて、正しいものを徹底的に探求するようになる。そして会議室の存在に対する真理の探求がはじまる。

ph_big_03その「正しい」ものとは、もはやデータマイナー以外の人間にとっては理解不能となり、半ば狂っているように周囲からは見えるようになる。これはいくら易しく説明しようとしても無理なのだ。キリンを見たことの無い絵師に口頭でキリンを説明すると、こんな姿になっちゃうみたいに。これは「正しい」キリンじゃない。明らかに、この絵師が過去に見たことのある鹿に強い影響を受けている。キリンのあの姿は想像もつかなかっただろう。

データの動きは、データに浸かったことのある人間にしかわからない。脳の中でデータ群を抽象化したルービックキューブのような図形がぐにゃぐにゃに動くのだ。それを伝えること、そしてそれがなぜ正しいのかを伝えることは極めて難しい。対象が単純で、データとして明快にその効能が表出する場合なら良いが、そんなものは希有だ。

その結果、「正しい」と思われることは実行に移せない。そして、世の中のデータマイニングプロジェクトのほとんどが失敗するのだ。データマイニング系のイベントや懇親会は、愚痴イベントと化す(学会もそうかもしれないが)。毎回プレゼンでも話されるのが、「経営層はデータマイニングへ深い理解を示すべきだ」とか「短期的利益を求めるな」といったところ。逆に言えば、それだけの体力の無い会社はデータマイニングなどすべきではない。人を雇って人海戦術で行く方が絶対に良いのだ。規模が大きくなれば比例して収益が拡大する事業以外は。

そして今日も狂ったデータマイナーは旅に出る。

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2009年06月26日

ライブドアがADWIRES買収

現在7AMですが、どうしても眠れないのでブログでも。不眠症じゃぁないですけれど。

日経本誌にも載りましたが、ライブドアが傘下のJリスティングを通じて、コンテンツ連動型&行動ターゲティング広告アドネットワークであるADWIRESを事実上買収しました。

ブログサービスに適した行動ターゲティング広告の本格導入に向けて
ライブドアがADWIRES(株)と資本・業務提携

これで、独立専業系アドネットワークが完全消滅しました。
Brainer→ヤフージャパン(のち、消滅)
ぴたっとマッチ→楽天(のち、ぴたっとアドへ改称)
ADWIRES→ライブドア
(Pitta!をアドネットワークとすれば唯一の独立系?)
※プレミアム系バナーネットワークを除く
難しいのですよね、いろいろと。

ライブドアさん側の戦略としての考え方はこのインタビューの通りでしょうし、裏付けデータとしてはこれなのだと思います。
また、独立専業系アドネットワーク側としては事業が成り立たない悩みが。

ただ、理論と実際が違うのが結構悩ましいところで、販売チャネル(広告代理店とのリレーション)や、大型媒体とのリレーション、個人サイトオーナーとの適切なコミュニケーションなどが肝要で。MBAの教科書には載ってない系の。

1株は相当安価だったとは思うのですが、資産査定(人的資産・暗黙知資産・システム的資産)は十分行えたのかな?

さて、会社行こ。

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2009年06月18日

DNPによるプラットフォーム構築(後編)

大日本印刷がブックオフに出資した理由(後編)
いろいろな選択肢を提供すればいいじゃないですか。そのことが、最終的に知の再生産を守ることになるんじゃないかと思っています。

待望の後編公開!ほんとは酔っぱらってる時にはあんま書きたくないんだけど。

ブックオフへの考え方についても想像通り。ゆがみによって発生したデキモノは、ゆがみの是正によって健康体に戻すべき。切除じゃなくて。そして、デジタルコンテンツは無限に提供されるが、モノは適切に流通させないといけない。

果てしなく長い時間がかかりそうだけど、ワクワクしてしまいます。ここに出てくる話が、自分の人生で関わってきたいろんな部分とリンクして、その夢の結晶みたいなもんだから余計に。

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2009年06月16日

日本人による日本人のためのテキストメディアリストラクチャリング

大日本印刷がブックオフに出資した理由

最終的にはプラットフォームで儲けたいの。それを完成させて、広く業界に流通させて儲けることが本当の狙いで、そのために、各社の経営までかかわったんです。

だから、プラットフォームはオープンが絶対条件。グループ企業で牛耳る気なんてさらさらない。


話題のDNPの戦略の一件の指揮を執った常務取締役の方が語っています。いぶかしがる方も多いですけれど、僕は本気でそうお考えなのだと思いますが、どうでしょう。

学生の頃はDTP業界に行こうと思っていた一個人としての話。(もちろんDNPや凸版の入社試験は受けましたよ。実はQuarkXPressとかInDesignとか使えたりする俺)。XMLには早くに取り組んだ業界だったし、オンデマンドの進化も凄い。だけど、なんというか、技術的な環境じゃなくて、目に見えない黒いものが渦巻いていて、そこが障壁となって進化が止められているというか。。それを打破しようっていうのはすごく正しいことだと思うのです。そのプロトタイプは資本の力で作るしか無いのだと思う。

しかも、Googleが日本でやっても失敗しそうな泥臭いお仕事になる。話は転じて、Googleとガチのドメインは、世界で最も優秀な頭脳集団と正面から戦っても無駄なので、Googleが苦手なところを攻めないといけない。それはクライアントさんのサイトとか、いろんなとこにきゅるきゅると、アレな感じで。

後編が楽しみです。っつーか、DNPの株って単元株でかくて買えないのよね。

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2009年06月13日

クリエイティブであるべき部分とそうでない部分

ネット広告のバナーは、基本的に"Creative"である必要は無い。広告賞を狙うような、ごくごく一部を除けば。CPM課金であればCTRの高いクリエイティブが良いし、CPC課金であれば余計なクリックをさせないクリエイティブであることが良い。

で、C-teamのレポートでも実証されているように(すでに資料がネット上から消えたようだが...)、CTRの高いクリエイティブに法則性なんて無いし、プロが見ても予想だにできない。その上CTRが何倍も違ったりする。CTRが高い要素や法則性は誰にもわからない。CVRを上げるクリエイティブは、情報を的確に伝える、"非広告"にいけばいいだけなので簡単だけど。もちろんクリエイティビティは必要ない。

もちろん、TVCFや新聞15段、雑誌広告は当然Creativeであるべきだ。また、ネットでもランディングページはCreativeであるべき。サイト内の情報が整然としているのか、情感に訴えるFlashなのかは別として、戦略に基づいたクリエイティビティが必要。でも、バナーは違う、はず。

というのは前段の話で。これまで広告枠のガジェット化はイマイチの進展ですが、今後は拡がるんじゃないかと思ってるわけです。まだ存在していないが、行動ターゲティングとの組み合わせは特におもしろい。Web行動履歴で、ユーザーがどんな人なのかは各社とも判別は可能になっている。にも関わらずBTのバナーのCTRリフトが各社1.5〜2倍に留まっており。CTR大爆発のキーファクターはちょっと違う要因が存在している気がしていて。

たとえば、プログラマと推測されるユーザーに対して、『ITエンジニア転職情報』という大括りのバナーではなく、「日本IBM:プロマネ/年収600万円〜」というテキストが流れたらどうだろう。しかもフリークエンシーキャップによって、毎回目にする求人案件は異なる。ぐっとくる求人が目に飛び込めばクリックするんじゃなかろうか。今、mixi内でこれを利用したFind Job!のRSS利用広告が流れてますが、これにBTを組み合わせられたらおもろいな、と。

リアルタイム性が重要で、アラートメールが飛んでくるような業界。求人情報、チケット、CD・DVD、ギャザリング、オークションとか。つか、メールを送るような業種。プレーンテキストでもできないこたぁ無いけど、現実的じゃないし、イマイチ。Flashで、Creativeにね

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