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2009/04

グローバル化とプロファイリング

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『6月28日のTOEICで65点UPさせます』
と宣言して、たるみがちな英語学習に活を入れてみる。前回スコアは恥ずかしさの極みであるため公開不可。

もうネットの世界では日本で2位以下の事業ドメインは続けてても儲かんないし。あと、リターゲティングだけじゃなくて、行動ターゲティングも言語理解に依存しないやり方で高精度のものを提供できる確信が日々手元データとして得られてきている。逆に言えば、英語圏のプレーヤーがもう少し進化すると、日本語世界へも簡単に進出できるようになる。外資が京料理のお店を出店するには、腕の良い料理人を確保する必要があったが、それは必要なくなる。良い素材をわさーっとマッシーンに入れれば、あとはOK、という世界がすぐそこに。

データマイニングによるビジネス予測というのは、(誤解を恐れずに言えば)人間の脳の判断システムを再現し、その処理量をべらぼうに大きくする、と言える。「あの人は勘が鋭い」という言葉があるが、その言葉はほとんど誤りでしょう。勘の鋭い人は、経験に満ちていて、その経験に基づく予測を脳の中で適切に行えている。本人がそのプロセスを意識しているか否かは別として。

今、広告配信対象を絞り込むべく「プロファイリング」マッシーンの開発を主に行っているのだが、これはよく刑事ドラマで出てくるFBIとかの「プロファイリング」と同義だ。経験豊富な刑事と同じ役割の一部をマシーンが担う。ただ、誤解も多いと思うので、また後日詳しく。広告業界で言えば、メディアプランナーの部分だ。

この図は、人間とプロファイラーマシーンのイメージ。(本来は予測量と精度は別軸であるべきだが、3Dは見づらいのでがっちゃんこ。つか、AppleのKeynote、マジでありえんくらい使えん。MSを尊敬する瞬間)
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たとえば新人広告代理店営業マンは人間としての一般常識を最初から持ち合わせているから、入社日から、このメディアにこの広告主の広告が掲載されれば効果的だとわかる。一方、マシーンは経験が無い段階ではでくのぼうである。3年後、彼は経験を積んでゆき、より細かく適切なメディアへの出稿プランを提示できるようになってきた。一方、マッシーンは同じ経験量の段階ではまだまだ彼には追いつかない。しかし、彼は人間としての限界を迎える。担当できる広告キャンペーンの数も、把握しているメディアの数も、例え組織ぐるみで100人体制で挑んでも、一定のところからは超えられなくなる。一方、マッシーンはその限界は今のところ見えない。当初に比べると、予測量(提案メディア数)の伸びは鈍いが、着実に伸び、人間を遥かに超えていく。(この話は広告CTRをベースにしているのではありません。CTRから見えるのは広告枠のごく一部の要素だから)

この図でもうひとつ言いたいのが、人間で処理できる量の経験と予測フィールドしかないデータの場合は、人間が処理した方が圧倒的に良いということ。その点で、ネット業界は非常に相性が良いのである。

ちなみに、今作っているプロファイリングマッシーンのコードネームは、"いかりや"である。

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NHKスペシャルは実に面白い。沸騰都市シリーズの後は『マネー資本主義』。初回の今回は米国の投資銀行の興隆から没落までをざーっとおさらい。

番組中、何度も身につまされる思いがした。なにしろ、アドネットワークや行動ターゲティングは、彼らが生み出した金融商品と実に似ているからだ。

このブログでは何度も言っているが、俺は金融商品や金融工学それ自体が悪なのではなく、本当のリスクが見えなくなって暴走して売りまくった部分が悪であると考えている。だから、途中までのストーリーにはえらく興奮させられる。エンロンのドキュメンタリー映画を観た時もそうだった。

行動ターゲティングやアドネットワークは、これからもう一発伸びる。計算機の進化で。今のブームは、コロンブスがアメリカ大陸をアジアと思い込んで死んでしまったような段階で、こっからがもっとすごいことが起きてくる。

その時に、自分がウォール街の彼らと同様、音楽の鳴っている途中にダンスをやめられる自信は、無い。乱痴気パーティーと化したフロアを適度に鎮める存在が、みんなにとって必要だ。みんな強欲だから。

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マイミクのみなさまはお気づきかもしれませんが、私生活の話題はmixi日記に書くことにしました。

俺の私生活を覗き見たい奇特な方は、mixiをご覧ください。たぶん俺の実名検索でひっかかるはず。

そもそもはアフィリエイトブログを作ろうと思って『三軒茶屋の宣伝番長』にしたのが、引っ越しとかによって『Defining the Future』にしたののついでに、ビジネスの話だけにしちまおうと。

それだけでなくて、mixiの動きをウォッチしないとなぁと。OpenSocial準拠のmixiアプリが今後どんどん登場するので、その具合を。(実はあのくらだねぇmixiニュースは結構クリックしてしまったりもする。。)あとは見ず知らずの京都という土地で、文字通りソーシャルネットワーキングしようかと。

数ヶ月前から俺のマイミクさんでも顕著に日記が減ってるので、こっからアプリでmixiが奇跡の復活を遂げるのか、気になります。いまんとこ、五分五分かなって気がします。

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iPhone RFID: object-based media

これ、iPhoneにRFIDリーダを取り付けた試作機を作ったというもの(RFIDとは、ざっくり言えばICカードをカードじゃなくして簡単にしたもの!?)。ヤバすぎです。とりあえずはこのビデオを観て頂きたい。


iPhone RFID: object-based media from timo on Vimeo.

日本ではおさいふケータイが結構普及してますが、あれは(ICカードと同じ)アンテナがケータイに載ったものであり、これはICカードリーダ(読み取り機)がケータイに載ったものであり、まったく逆なんですねぇ。SuiCaでいうところの、改札機とケータイが合体したということ、カードと合体じゃなくてね。

何にこんなに感動してるかと言えば、その無限に広がるビジネスの可能性。ありとあらゆるものに、ケータイのスイッチを埋め込める、しかも安価に。今の2次元バーコードの多くは代替可能だし、クーポンや広告の類いの展開も無限大、案内系の用途にも使える。GPSが場所(のトロトロした探索)なら、これはアクションと言えるかもしれない。しかも高速レスポンスの大画面、適度なプッシュなら最高。行動ターゲティングも、プライバシーうんぬんを言わせぬ位、役立つサービスを提供できれば、いけるだろう。それはもやは行動"ターゲティング"っていう広告サービスじゃないと思うけど。

メリットはそっち側だけじゃない。ICカードリーダーの宿命である通信と電源は、ケータイだから不要。つまり、様々なICカードサービスの普及の最大の阻害要因であるICカードリーダの店舗/場所への設置コストが極限まで小さくなる。コストはケータイメーカーに行くわけだけれども、アップルのようなプラットフォーム提供者がサービス事業社から一部を徴収すれば回収できる、ユーザーやタグ設置者には1円も払わせずに。App Store方式。

セカイカメラがちょっと話題になったけれども、カメラをかざしながら歩いたりすることって現実的にあるか?やっぱ、無線だと思うんですよね。なんにでも(ほんとの意味で)タグ付けできるわけで。

2年後くらいにはiPhoneに実装して欲しい。そしたら行くしかない。そこに山があるからだよ、君。

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どうでもいいことtweet.

はんにゃで笑えない俺って、旧世代?

セブンイレブン、セブンプレミアム比率増やしすぎじゃね?つーか、もはやユニクロと同じくSPAじゃね?広告業界のはしくれとしては、プライベートブランドはおもしろくないっす。

映画版『ジェネラル・ルージュの凱旋』を観て堺雅人のかっこよさに影響されて今度は小説を読みはじめた。小説読むの久しぶりすぎ。

三茶の家の水道ガス電力を解約していない。モデムを返却していない。原チャリを置きっぱなしである。

今日は会社の中庭で、風の中で仕事しました。人生は上々だ。

GyaO事業のYahoo!救済で、USENの塩漬け株をようやく一部売れた。●十万円の含み損で、もうほとんど紙切れですけどね。残りはUSEN本体が買収される時のプレミアム待ち。ラスト一枚になったら叫ばなくちゃいけない言葉は"UNO!!"

データマイニングはやはり対象業界の知識が十二分に必須だ、と日々実感。アルゴリズムが日本刀なら、業界知識は肉体であり剣術。どちらが欠けてもならぬ。切れ味鋭い刀も、持つ人が持たねば鉄の棒。外部へのマイニング委託とかコンサルの無いASPサービスって、ちゃんと機能するんかね?

数年後、GoogleとFacebookは"ビッグブラザーズ"になるけど、Twitterは小鳥じゃないかと。Twitterが大儲けできるなら、とっくにWebメールとかBBSとかメッセとかRSSリーダーがきちんとマネタイズできると思うんだが、なぜにアメリカ人そんなに大騒ぎしている?

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本日、京都の新居へ荷物が届き、晴れて新生活で。と同時に、もう三軒茶屋ではないので、『三軒茶屋の宣伝番長』は隠居。仮のブログタイトルは『Defining the Future』。

「なぜ京都?」という質問はされすぎて適当に答えてしまっているJ-POPアーティストな感じなのだけれど、説明するにはこれしかないと思っている。ソニーの前身である東京通信工業の設立趣意書である。”自由闊達にして愉快なる理想工場”の部分だけがあまりにも有名ですが、ここは全文を掲載したいし、読んだことない人は是非以下の文章を一字一句もらさず読んでみてほしいのです。

東京通信工業株式会社
会社設立ノ目的
一、 真面目ナル技術者ノ技能ヲ、最高度ニ発揮セシムベキ自由豁達ニシテ愉快ナル理想工場ノ建設
一、 日本再建、文化向上ニ対スル技術面、生産面ヨリノ活発ナル活動
一、 戦時中、各方面ニ非常ニ進歩シタル技術ノ国民生活内ヘノ即事応用
一、 諸大学、研究所等ノ研究成果ノ内最モ国民生活ニ応用価値ヲ有スル優秀ナルモノノ迅速ナル製品、商品化
一、 無線通信機類ノ日常生活ヘノ浸透化並ビニ家庭電化ノ促進
一、 戦災通信網ノ復旧作業ニ対スル積極的参加並ビニ必要ナル技術ノ提供
一、 新時代ニフサワシキ優秀ラジオセットノ製作普及並ビニラジオサービスノ徹底化
一、 国民科学知識ノ実際的啓蒙活動
(さらに詳しくはこちら

俺が京都に行く目的は、この設立趣意書がほぼ説明してくれているし、京都はそれを実現に近づけることのできる場所だと考えるから、である。創業当時は戦後の焼け野原、社員20名程度(俺の今の会社より断然小さい!)のベンチャーを立ち上げた井深さんが作ったこの文章、いま読み返しても泣ける。


で、新ブログの仮タイトルである『Defining the Future』。"Define"とは、輪郭をはっきりさせる、明確にする、定義する、特徴づけるとかの意味であり、日本語にはバチコン当てはまる言葉が無いから大好きな言葉なのです。俺の今の人生のテーマでもあり。(コンタクトの「ワンデーアキビューディファイン」は黒目の縁をくっきりさせるからディファイン、そんなイメージ)

Defining AudienceやDefining the Media、Defining the Businessとかを突き詰めると、結果的にDefining the Futureになるってわけで。もう少し言えば、これまで見えなかったものも、コネコネしたり突き詰めたりしてると、ぽわっと浮かび上がってくる、そんな感じ。ま、変えるかもしんないけど。

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