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カテゴリ:
リリイ・シュシュのすべて

監督:岩井俊二
★★★★☆

田園で暮らす中学生(市原隼人)が、同級生で優等生の星野(忍成修吾)とは友達だった。また、彼はカリスマアーティスト「リリィ・シュシュ」のファンサイトを運営していた。だが、様々な事件を経て…

ちょっと怖くなりました。あまりに自分の経験や惹かれるあらゆるもの・こととと重複していたので。岩井監督に脳味噌を覗かれているような感覚。他の岩井作品でもよくあるんだけど。きっと、肌に合う監督というのは、きっとこういうことを言うわけで、過ごしてきた環境が似ていたりするのかもしれない。きっといるでしょ?みなさんにも。

ドビュッシーにフォーカスするところがまた!サティ、ドビュッシー、そしてストラヴィンスキーという一連の流れのピアノ曲は歴史上最も熱い時代だと思う。美しくぶっ壊す、と言うか。現代で言えばPavementやBeck的な?

あの色。どうやったら出せるのだろう。現実よりも美しい色。フィルタとフィルムの工夫でなせる業なのかな?

あと忍成修吾は良いね。たいがい頭おかしい役ばかりだけど、あの狂気とも絶望ともとれる眼がたまらん。(本人はいたってダメ人間ぽいけど。ウルルンとかみても

最後に。タイトルはこれで良かったんか?『エーテル』とかの方がしっくりくる。小林武史と組んだ商業的な臭いがしてて、敬遠して今まで見なかったので。