2007/09/02

[本]広告会社は変われるか/藤原治

広告会社は変われるか―マスメディア依存体質からの脱却シナリオ
藤原 治 (著)

前・電通総研の社長が考える、電通を中心とした「広告代理店」の未来。日本の広告代理店は広告枠というスペースを売る生業である。しかし、消費者は大衆から個へ、マスメディアは細分化され、企業は大量生産の時代を終えた。そしてインターネットの隆盛とグローバル化が訪れた今、日本の広告代理店はどうすべきか。

いろいろ批判されているこの本ですが、俺は結構素直に共感しました。言っている事はほぼ俺も同じ考えだし。ただ、ネット業界で働くボクたちにとってはあたりまえのことが書いてあるだけで、この本から得られた事は何も無かったに等しいのだけれど。おそらくこの本は電通をはじめとするトラディショナル代理店の方々に向けて書かれていると思うのでいいんだけど。たぶん批判を受けるのは、「eプラットフォーム」の具体像がまったく描かれていないからではないかね?

テレビやWebを含めた複数媒体を通貫して広告を管理できる「eプラットフォーム」の管理者として最有力な事業者にGoogleを挙げているのであれば、Googleがすでに提供をはじめているTV/Radio広告管理システムに関する分析・問題点の洗い出し・日本固有の問題、とかに踏み込んで考えを聞かせてもらえたら、ボクたちにとって面白い本だったのにな、と思う。

突如として言い訳がましい表現が現れてドン引きする箇所もありつつ。おそらく特定の誰かに向けたメッセージなんだろうけど。

あと、サブタイトル「マスメディア依存体質からの脱却シナリオ」はちょっと内容と違うかもね。ま、ダイヤモンド社だからしょうがないか。帯もどうしようもないし。

ただ、最後に触れてある、今後戦略として強化すべきポイントとして研究開発(R&D)と人材育成という点は、非常に重要だと思う。現実問題うまくいくかはわからんけど。いずれにせよ、広告業界における「人間」の役割はものすごいスピードで変わっていくと思う、個人的に。

いろいろとアレですが、うちの会社とグループ会社の営業の方は目を通される事をおすすめします。1日で読めますよ。