2007/12/30

[映画]恋愛睡眠のススメ

恋愛睡眠のすすめ スペシャル・エディション

監督: ミシェル・ゴンドリー

つまらない仕事をはじめたステファン(ガエル・ガルシア・ベルナル)だったが、隣に引っ越してきたステファニーにだんだん惹かれていく。だけど不器用なステファンは夢と現実を行き来して…

YouTube上のミシェル・ゴンドリーのこれまでのPVに脳天をぶち抜かれ、彼の手がけたPVのDVDを購入してあらゆる意味で仰天し、そしてその後に取り組んだ長編映画を見てみたわけです。

はじまって数分でわかった。この主人公はミシェル・ゴンドリー自身であると。彼のインタビューなどを見ても、とても普通のひとじゃない。少年がそのまま大きくなったよう。言ってることも意味がわからない。ただ、子供のすさまじさとも言える、常識に囚われない発想に驚かされる。普通の人は生きていくうちに物理的な法則性というものを勝手に学んでしまい、発想の邪魔をする。鉄は硬い。影は太陽と反対の方向にできる。とか。

そんな常識をひっくり返し、驚きの(気持ちの良い)映像を提供してくれるのがミシェル・ゴンドリー。彼の作品の多くは彼の夢や妄想からできているようです。で、その集大成(?)がこの作品なのかな、と。俺はPVたちの方が好きですが、人それぞれかと。

佐藤雅彦さんの転換法や野田凪さんの世界観とも若干近いにおいもしますが、決定的に違うのが、頭良さそうでないところ佐藤さんの手法は、対象のコアに掘り下げて、そのコアと共通の法則性を持ったものに置き換えて変化させる、っていう感じ。だけど、ミシェル少年は、こっからこうしちゃえ!と天性の感覚で変化させる感じ。別の見方で言うと、佐藤さんは横軸(主に時間軸)での帰結と縦軸(登場人物・物)を整理し、極限の極限まで要素をそぎ落として作る人。ミシェル・ゴンドリーは、縦軸(登場人物・物)は整理するけど、横軸(時間軸)はぐっちゃぐっちゃにする。俺は佐藤さんの作品を見ると鳥肌が立つくらいなんだけど、一般的にはゴンドリーの方がウケそう。また、野田凪さんを”おとな子供”とするなら、ミシェルは”こども大人”、うん?逆か?要は、野田作品はニヤっとしてしまう。ミシェル作品は体感する。そんな感じ。(この文章読んで通じ合える人がいたらすごい。連絡ください。。)

最後に。主演のマイク・ガルシア・ベルナル、幅広すぎ!バベルの時と同一人物とは最初気づかなかった。。うまいです。