2009/09/21

オムニチュアとcomScoreが提携しユーザーデータ結合

さて、社会人になってから最大の休暇を前に、シルバーウィークど真ん中に出社しておりますけれどもね。来週の今頃は天空都市マチュピチュから下界を眺めている頃かなぁってな妄想も吹っ飛ばしてくれるのがまたまたオムニことことオムニチュア(Omniture)。

omniture and comScore Announce Strategic Partner Relationship to Deliver Unified Digital Audience Measurement Service - comScore
ComScore, Omniture to Swap Audience Data - ClickZ

Webの世界の測定には大きく二種類ある。サイトのアクセス解析と、パネルベースのリサーチ。前者の(大型メディア向け)最大手がオムニチュアで、後者の世界最大手がcomScore(コムスコア)。で、手を結んだと。

サイト解析は、タグを入れたサイトだけ(もしくは自社サーバーのみ)の行動情報を詳細に知ることができる。だけど、知ることができるのは自社サイト内だけの情報。だから、サイト訪問者のデモグラフィック情報はわからないし、自社サイトの訪問ユーザーが外でどんな活動をしているかもわからない。云わば、サイト訪問者がどんな人なのかは、IDを持ったログイン状態の数%のユーザしか把握できない。

一方、パネルベースのリサーチは、世の中のサイトデータを知ることができる。他社サイトのデータも含めて。わかりやすく言うと、ネット視聴率データ。特徴としては、モニタ(=パネル/サンプル)を持っているわけなので、デモグラフィック情報も持っている。性別・年齢・職業・未婚既婚・子供有無・年収・地域などなど(comScore日本は性別・年齢だけだけど)。そのモニタ数ってのは日本ではたかだか数万人で、それでネットユーザー6,000万人の動きを推測している。統計学の検定の世界の話で言うと、これで問題は無い。(ほんとは選挙だって数万人で十分だろう)

で、最近comScoreは自社で集めたモニタと、サイト解析のような外部のデータとの突き合わせをがんばっている(Media Metrix 360)。統計的には問題なくても、いろいろとガヤガヤ煩いし、オーディエンス数が少ないような細かい測定はできないから。また、オムニチュアはGenesisを使っていろんな外部データと突き合わせをがんばっている。そして、利害は一致すると。

これは今回の提携では発表されてない範囲だけれど、将来的にはある程度大規模なサイトであれば、例えば年収700万円以上のユーザーはこのページに来る傾向が強いとか、ここをクリックする確率が高いとか、そういうデータも出せるようになってくるはず。サイト訪問者の膨大なデータと、一部のモニタデータとを一旦結合して比較すればいいわけで、信頼性も高いはず(サイト訪問者を母集団に)。あるいは、サイト内の特定ディレクトリ訪問者が、他にどんなサイトを見るユーザーであるかとか。

アクセス解析やアドサーバなどでデータを横断的に持てるプレーヤーはどんどんユーザーがはっきり見えてくる(define)のだけど、少数ではあるが確実なデモグラ情報と完全な行動履歴を持っているプレーヤーにはかなわない部分が絶対にある。そして"内"と"外"のいいとこを使う。OmnitureとAdobeの組合せとは違って、素敵な組合せですことTSUTAYAのTカードも似た構造で、あるお店の購買者の他のお店での活動情報を提供しつつ、効果的なTカードの販促活動を販売している。

このサービス、すごいんだけど、日本でリリースしても誰も飛びつかないだろな。ニーズも顕在化していないし、マーケットも無いから日本には上陸せず、結局日本はどんどん遅れていって、もうすぐ中国にも抜かれるのだろうなぁ。。GoogleのDoubleClick Ad Exchangeバージョンアップの話もまったく話題になってないし、革命的なのに。。

#Googleが世界中からの非難を受けてでもGoogle AnalyticsとGoogleツールバーとAdSenseとDoubleClickと検索画面の行動を全部サードパーティーcookieにしてくっつけてしまえば、こんな話はどってことないレベルの話なんだけども。BingなんてPCでの検索クエリがモバイルのBTに使われるようなご時世ですから。