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お久しぶりです。気づけば2019年は一本もポストしていませんでした。このタイミングでnoteに移行せずにライブドアブログのままなのが、私です。そういう、時代に流されない化石性分があります。だから、どれだけ世の中の関心がアドテクから離れても、やっぱりアドテクが好きなんです。(裏側にあるテクノロジーなんて一切見せない商品を作ってるけどね。)

2010年代前半のアドテクが過度の期待にあったことなんて、中の人間たちにはダンスの最中にもわかっていて、周囲のよくわかっていない人たちが油を注ぎ込んで燃やし尽くしてしまったというのがグローバルの状況だと思う。日本はそもそも、そこまで大きなバブルにならなかったと思うけど。

さて、ジオロジック社はと言いますと、いろいろな外部要因もあり注目される機会も増え、大きく成長しました。「位置情報広告といえばGeoLogic」と言っていただける機会も増えました。ただ、成長痛は節々にきていて、積み残した課題は山ほどあります。2019年の学びは「スタートアップはスケジュールとリソース計画は何が何でも合致させなければならない」ということでした。もう少し具体的に言うと、自分が過度にダウンサイドリスクを恐れたために開発リソースが不足してリリーススケジュールが遅れ、ビジネス拡大スピードにシステムが追いつけず、会社全体を疲弊させてしまったことです。

幸い、2019年の10月には新システムがリリースされて業務は激変し、徐々に血の巡りは良くなってきました。年末は本当に、ハリウッド映画のエンディングのような大団円で収まりました。これを書いている今も、過去最高の案件数が回っており、リリースがあと数週間遅れていたら年末年始はどうなっていただろうと考えると、判断に伴う責任というものを痛感せざるをえません。

本来スタートアップは、そういうことにならないように多額の資金を調達して、十分なリソースを確保するものだと思うわけですが、幾多のバブルを見続けてきた経験が、それを阻害するわけで。「あの会社はこういう状況でアクセル踏み間違えて消えていったよな」みたいな記憶が囁くのです。今、スタートアップ投資が加熱し、20代の起業家たちがぐいぐい攻めるのを横目に見ながら、化石じじぃはどう生き抜くべきか、思案する今日この頃です。

来たる2020年代のアドテクは、2010年代とはまるで違うものになると思っています。ただ、(それを「アドテク」と呼ぶのかは別として)RTBプロトコルの上で受発注される取引形態はしばらく続き、出力デバイスはPC・スマホを飛び出し、その上のレイヤーは信じられないくらいの進化を遂げると思っています。文書間のリンクのためのものだったHTML/Webがとんでもない世界を生み出してしまったのと同様に、アドネットワークの効率的な出し分けのためのものだったRTBがマーケティングの世界をも変えるんじゃないかと思っています。アドテク死すともRTBは死せず。RTBは楽しい。本当に楽しいよ。

結びを考えずに書き始めたわけですが、やはり常軌を逸したRTBオチを、2010年代の結びとさせていただきます。

スマホ広告主ランキングから一社も受注していない問題

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気づけば1年半ぶりのブログポストです。僕は渋谷で元気にやってます。

先日、ビデオリサーチインタラクティブさんから、非常に興味深いレポートが出ていました。

2018年の上半期に最も出稿のあったスマートフォン広告は「荒野行動」。次いで「Tik Tok」。
− スマートフォン広告統計サービス「SmartPhone Ads Report」より −

スマホ広告の広告主を、推定インプレッション数でランキングして、上位20社が公開されています。
勝手にアプリインストール広告と思われるものにラベルを付けてみました。

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ほとんどアプリインストール広告じゃないか!
この20社でスマホ広告の1/4のインプレッションを占めるとのこと。

なにより問題なのは、「GeoLogic Ad」ではこの20社からの発注を頂いてないこと!!
先日リリース(↓)させてもらった通り、500社以上の広告主様がいるにも関わらずですよ。0÷500=無。

位置情報広告「GeoLogic Ad」、広告主が500社を突破 





いや待てよ。これ、逆に言うと「のびしろですねぇ。」

最近の我々と言えば、これまでのネット広告販売とはかなり様相が異なってきております。教育・不動産・小売が半数を占めるネット広告媒体なんて聞いたことない。ぼくらが毎日目にするチラシ、電車の広告、街中の看板、DM…とかで目にする広告主が、いまスマホの位置情報広告にどんどん出稿をはじめている。ネット広告は「獲得系」か「ブランド系」かの二極ではなく、実は第三極があるんではないか。そんな新大陸の発見の気配を感じずにはいられない今日この頃です。

これまでいろんな広告プロダクトを作ってきたけれども、今までは効果を良くして競合からいかに予算を奪うか、みたいなところの話ばかりになってた。位置情報広告に関しては、競合がどうとかじゃなくて、目の前がもう未開の地すぎて、私のDNAに刻まれたゴールドラッシュの記憶・西部開拓精神がうずくのです。

確かに今のスマホ広告で大きくなるにはアプリインストール広告を徹底的に最適化するのが得策でしょう。ただ、僕たちはついに砂金の粒を見つけてしまったのかもしれない。本当に仲間が足りません。未開の地を一緒に開拓したい人、今すぐここから連絡ください。

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明日12月1日で、会社の営業開始から一年が経ちます。あまりにも目まぐるしい日々で、3年くらいは経っているような感覚。アニバーサリーでもないとブログを永遠に書けない気がするので、勢いでポスト。

10年間のサラリーマン生活と会社経営で最も違うなと感じたのは、キャッシュフローへの意識。どうしてもサラリーマンの頃はP/Lしか見ないので、会社の口座にいくら残っているかなんて気にも留めてなかった。会社経営は、資本金という元手を握りしめて出る冒険の旅。営利が出ていても、うちみたいにソフトウェアの固定資産が大きい場合、キャッシュが先に出て行くのにP/L上の利益は残って法人税に殺意を抱くことになる。(ちなみに分析環境としてIBMのSPSS Modeler Client & Server、Tableau、ArcGISなどを購入。Redshift、S3やEC2などのクラウド系は資産にならないのはGood。)

ただここらへんは、オープンソースでなんでも作れるプログラマ系のヒトには無い苦悩かもしれない。世の中には無償のツールがごろごろ転がっているから。そんな商用ソフトウェアに相変わらずロックインされている私ですけれど、「研究所所長」なる肩書きの頃よりも「社長」の今のほうがはるかにプログラミングスキルは高まってしまった。そう、サラリーマン時代は大企業化に伴って分業化が進み、スキルの領域が狭くなっていたことに改めて気付かされた。これがもう一つの起業してからの大きな変化。今は自分でやらざるを得ない領域が多くなった分、いろんなことを勉強するためにケツに火がつく。毎日のように契約書を読んでいると、契約書の文字列をフローチャートやベン図に脳内変換できるように徐々になってきたり。

事業については、当初から構想していた事業をもうすぐ開始できそうな運び。ここまで一年かかってしまったけれど、ここからが本当のスタートです。冒険の仲間、絶賛募集中です。

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過去何年も、年末には一年の振り返りブログを書いてきたので、今年も一応。

何はともあれ2014年、起業しました。用意周到に準備はしていたとはいえ、心配事のすべては杞憂に終わりました。むしろ、あまりにもすべてが想定通りすぎて、拍子抜け感。お陰様でもろもろ順調でございます。ただ、想像以上にやることが多いので、自分が本当に時間を費やすべきことだけを選択していかないと回らんなぁというのはひしひしと感じており、来年のテーマは仕事をどう外出しするかということかなと思う今日この頃です。

2014年の位置情報はまだ胎動といった感じでしたが、2015年は日本にマーケットを誕生させるべく、刺激を与えて行く所存です。

株式会社ジオロジックを設立しました

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位置情報ベンチャー『株式会社ジオロジック』を設立し、本日から営業開始しました。

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Geography《地理学》 + Logic《論理》 = GeoLogic
位置情報にインテリジェンスを。

これまで培ってきた「アドテクノロジー」「データ分析」の技術に加え、「位置情報」が新たに加わります。

「なぜ位置情報?」

よく聞かれます。これまでの位置情報にまつわる数々の失敗事業の歴史はもちろん知っています。今の位置情報広告の市場規模は、ほぼゼロです。でも、今はまさに位置情報がビッグバンを起こす瞬間だと思ったんです。そろそろ、今まで出たくて出たくてうずうずしていた位置情報データたちが飛び出してくる頃合いです。スマホはもちろんのこと、今IoTやO2Oと呼ばれているもののほとんどは位置情報と密接に関わった領域です。にも関わらず、地理情報業界(GIS業界)のマーケティング方面への動きは活発にはなっていません。アドテクやビッグデータ分析などが勃興してきた頃に、マーケティングリサーチ業界が動かなかったあの頃のデジャブを感じています。

今までのオーディエンスターゲティングは、Web閲覧履歴(URL)を基にユーザーの興味関心・デモグラなどを推測するものでした。これからは、そこに位置情報データが加わります。URLと緯度経度は同じようなもの。そもそもドメインというものは、IPアドレスの数字を人間に読みやすく変換してるだけ。たとえば、http://54.65.75.112とブラウザに打ち込んでも、http://www.geologic.co.jpと同じページが開きます。GeoLogicではその逆に、緯度経度の数字を人間にわかりやすく変換するだけでなく、同時にマーケティング情報を付与したいなと。Webの世界では[IP:11.11.11.11→realestate.jp→不動産サイト]と分析すると考えれば、位置情報の世界では[緯度35.656806, 経度139.701101→渋谷区桜丘町16-12→不動産屋]となるだけなので、URLベースの分析も緯度経度ベースの分析も本質は変わらないのです。(緯度経度だけでなく住所でも分析はできます。)

人間はWebの中だけに生息する生物ではないので、リアルを加味するのはマーケティングとして当然の進化です。過去にエリアターゲティング広告(いわゆるジオフェンシング)が全然ダメだったというスコープの話ではなく、もっと大きなマーケティングのスコープにおいて。

いま、アドテク業界には位置情報に関するノウハウはほとんどありません(たぶん)。しかも、位置情報のノウハウは、アドテクのノウハウとはまったくの別物ときています。片手間でできる代物ではないです。そこで、GeoLogicはテクノロジープロバイダとして、アドテク業界における位置情報データ活用を一任してもらえる存在になりたいと思って、会社設立に至ったわけです。

まだウェブサイトもHTMLソース手打ちの状態なんですが、TwitterアカウントFacebookページを用意したので、今後のGeoLogicが少しでも気になる方はフォローしていただければと。また、位置情報以外のコンサルティングも、あまり時間は割けないのですが案件によってはお引き受けできるので、サイト上からお問い合わせいただければと。

本来、会社設立のブログエントリーってものは大きなビジョンを語るもんです。はい。ただ、こういう感じがオレ流な感じもしたんで、そのまま投稿ボタンを押してみることにします。 

位置情報データ分析のジオロジック 

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2014年10月1日を最終出社日として、株式会社マイクロアドを退職しました。(株式会社サイバーエージェントは8月末日付で退職。)

大企業に染まりたくない一心で新卒2年目のNTTコミュニケーションズを飛び出したのが9年前。インテリジェンスから紹介されたサイバーエージェントという会社は、当時近鉄バッファローズ買収を仕掛けていたホリエモンの文脈で出てくるIT系の胡散臭い会社というくらいの認識でした。当時は今のキラキラ系とはちょっと違う、若手がグイグイやってる感じのイメージだったと思う。

そこで配属されたBlogClickプロジェクトは、ビジネスディベロップメント、システム屋、進行管理さん、そして一ヶ月前に入社した営業という事実上4名しかいない、生まれたての部署でした。ここに二人目の営業として入ったのです。入社早々、東大卒ですと自己紹介しろと強制されたり、理不尽に激ヅメされたり、モラルが無かったりと、あまりの前職との違いに戸惑ってはいたものの、このルールの無さはまさに求めていたものでした。ひどいけど、間違ってない。いや、間違ってるけど、これが求めるものでした。形骸化したルールというものが一番嫌いな人間にとって、無法地帯ではあるものの合目的的であるそこは天国であったわけです。

しかし、営業していてやはり気づくわけですね。他社媒体と比べてBlogClickはCPAが10倍くらい悪いと。そこでコンサルティングと称してデータを細かに見ていくと、今度は運用ではどうしようもない、根本の問題だと気づくわけです。むくむくとプロダクト自体を改善したいという思いが強くなって、俺が作ってやると勝手に思いはじめ、勝手に統計学やデータマイニングを勉強したら、後から職種がついてきた。気づけば、今で言う"データサイエンティスト”になっていました。

コンテンツ連動アルゴリズムの改善に始まり、行動ターゲティングのエンジンをリプレース、アドネットワークの広告選択ロジックをリプレース、そしてBLADEの企画から入札最適化エンジンとターゲティングエンジン構築へと、どんどん大掛かりなものになっていきました。BLADEの数字は毎日伸びていきました。竹の子みたいに。

立派に育った竹林をふんふんと眺めていたある日、一転新規事業をやることになりました。キノコを育てることになったようなものです。2013年の冬以降、半年以上BLADEのソースコードには一切触れていないにも関わらず、日々安定的に収益を上げ続けているのを見て、もう卒業だなと考えるようになりました。

いや、それは綺麗に言い過ぎました。本当は、サラリーマンとしての自分の戦闘能力の低さを痛いほど感じるようになったのが、このタイミングで離れる理由です。薄々気づいてはいたものの、サラリーマンとして出世競争を勝ち抜くDNAを持ってないことに33歳にしてはっきり自覚してしまったわけです。

自分の信じるものを作りたいので、まずは独立してみることにしました。データ分析の環境としては、マイクロアドは日本有数の良い環境だと思います。分析環境だけでなく、それをささえるフロント&ミドル&インフラのエンジニア、理解のある経営陣、さらには営業、バックエンドも優秀なプロフェッショナル揃いで、このチームを一からつくり上げるのは途方も無く大変だなと、真っ白な自分の計画を見て呆然としながら思います。しかし、このまま大企業で(能力として劣っている)サラリーマンとして逃げ切るよりも、独立した方が生涯の累計満足は大きいであろうと、リトル・ノグチのアルゴリズムは算出しました。

この9年間は、今までの人生の中で最も濃密で、エキサイティングなものでした。老人になった時に、この時代を誇らしげに語るのではなく、これから始まる時代を誇らしく語れるよう、頑張っていきます。

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気づけば2013年が終わろうとしています。このブログを振り返ってみると、イベントとその資料の告知という2エントリーしかしていませんでした。とりあえず、忘れないように、2013年というものを記しておこうと思います。

仕事では海外向けとスマホ関連が多かったなぁ。坂の上の雲を追いかけていたら、いつの間にか世界大戦が勃発してしまったような感覚。数年前には考えられなかった光景が広がってて、現実世界とは思えない。そして冬からは、長年やってきた最適化エンジン&ターゲティングの開発からは離れ、新しい事を始めました。

2013年というのは、PCの終わりの始まりの年だったなぁ。言い換えると、cookieの終わりの始まりの年。パラダイムが変わるときって、本当に楽しい。

2014年、新世界を引っ掻き回すための仕込みの年にしたいと思います。

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フェイスブック 若き天才の野望 (5億人をつなぐソーシャルネットワークはこう生まれた)
フェイスブック 若き天才の野望
5億人をつなぐソーシャルネットワークはこう生まれた

デビッド・カークパトリック 著

Facebookは昔から大好きだったけど、「ソーシャル」というバズワードは大嫌いでした。でも、きっとこれから僕はソーシャルを叫びだすと思う。いまさらながら。

映画『ソーシャル・ネットワーク』はかなりの部分がフィクションであるのに対し、この本はより事実に基づいていてザッカーバーグ自身へのインタビューも行っていることは周知の通り。さらに言えば、映画は草創期まででエンディングなのに対し、本書は2010年までを追い、未来についても言及されている。何より、人間模様を描いた映画と、企業やメディア運営を描いた本書という点で大きく異なっていて、このブログを見ている方にとっては身に覚えがある話が次々と現れてほっこりした気持ちになれるでしょう。Microsoftとの広告販売権のくだりなんか、最高にたまんないですね。あるあるネタで。

Facebookやザッカーバーグというと遠い世界を想像しがちだけれど、我々と同じようにいつもつまづきながら、最初は小さな山を越え、どんどんと大きな山へ向かって行った事がわかる。自分の過去の仕事を振り返ると、とんでもなく小さなことを必死こいてやっていたのに後から気付くみたいに。ただ、Facebookの場合、その山の大きさがドラゴンボールのストーリー並に指数関数的に大きくなっただけさ。。最初から今のFacebookのサービス構想やビジネスモデルがあったわけじゃなかったし、現在のFacebook Adsのターゲティングも、その価値に後から気付いたとされている。

結構な長編なので途中で挫折する人も多いと思うけれど、本当におもしろいのは終盤。しれっと告白すれば、ボクは今までFacebookコネクト(今はSocial Pluginsへ?)をサイト側が利用するメリットを理解できてませんでした。ストリームと連動するところがキモなのだね。今や無きFacebookビーコンしかり、行動がストリームに共有されると、友達からの反応があったりして楽しいから。

そして、今後はFacebookサイトそのものの重要性は薄れていく。免許証とかを使った本人確認ではなく、ソーシャルグラフで担保するという考えには涙が出る。透明性によって秩序を持たせる。ソーシャルグラフと認証が組み合わさることで、単なる本人確認からエスクローへと展開が可能になる。そこに金銭授受が発生するなら決済プラットフォームを統合すれば高い利便性が実現できる。そのアクションは、ワンクリックでストリームとして共有される。ストリームはFacebookサイトの外にあったって別に構わない。ユーザーと企業の利害は一致するから。アクションに関連した広告は情報としてインサートされる。完璧すぎる。

今のFacebook Adsはデモグラや興味のあるキーワードへのターゲティングだけですが、きっと今後は"シチュエーション"でターゲティングできるようになるだろう。それは地域情報だったりイベントだったり外部サイトでの行動だったりつぶやきだったり。きっと、現在多く存在する"広告メニュー"的なものではなく、代理店・広告主が自由自在に条件をカスタマイズできるリスティングのような形式で展開していくに違いない。いや、そうでなければ真価が発揮できない。すべてFacebook側で最適化なんて絶対に無理だから。これはFacebookサイトだけではなく、外部のサイトでもFacebookのデータを利用したターゲティングをできるようにするはずだ。

広告代理店はこれまでの検索ワード・コンテンツ・オーディンエンスデータに加えシチュエーションでのコミュニケーション戦略を実行でき、それらはデモグラによってフィルタリングできる。組み合わせパターンは爆発するから当然データマイニングと人間のマーケティング感覚が混ぜ合わされる。

僕らはFacebookによる閉鎖社会を過剰に警戒する必要は無い。Facebookは外部法人(人格)がユーザーに不適切なアプローチをしないように統制する、いわばフェイスブック市警察の役割をするはずだから。透明性を高めさせ、それでもフェイスブック市民によって通報されるような法人はフェイスブック市から永久追放される。だからFacebook八分を恐れて法人は悪さをできない。きっとザッカーバーグはそう考えるに違いない。

そんな風にザッカーバーグの思考回路をほんの少しだけ理解できるようにしてくれるのが、本書なのだと思う。

ネット広告を

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New Reports: AdWords Search Funnels
AdWords Search Funnels are a set of reports describing the ad click and impression behavior on Google.com that leads up to a conversion.
Googleが、AdWordsでのコンバージョンユーザーの過去の検索ワード等を追うことのできるAdWords Search Funnelsを発表しました。現在の機能だけではサマリされ過ぎているので興味深いってだけで、次の施策にはほとんどつなげられないと思うのだけれど、とてつもなく興奮しています。なぜならばこれは生活者の態度変容をかなり的確に表現するものだからです。ということで、何度でも同じことをブログに書きます。またかと思うかもしれませんが、何度でも。

4319012152_4ab81ca405_m現在のAdWords Search Funnelsでは把握できないけれど、本当に知りたいのは、例えば商品カテゴリワードから特定ブランドや型番に検索ワードが変わったその間に生活者に一体に何が起こったのかということ。そこで彼はオンライン/オフラインを通じて一体何に接触したのか。AdWords Search Funnelsに他のデータがインテグレーションされることで、一気に価値が爆発します。このエントリーの結論を言えば、態度変容させた媒介者は何だったのかを明らかにし、そこに企業の予算が最適化されるべきということです。それが"広告"じゃないとしても。

AIDMAであれAISASであれDAGMARであれいいのですが、ステップをもう少し細分化して、生活者が次のステップに進んだことを測定し、その間の行動を把握する。購入(acquisition)しなくとも、ブランド認識・ブランド想起・ブランド好意・購買検討っていうようなステップを。計算機の進化がこのまま続けば、これは検索ワードだけでなく訪問ページでも強固に把握できるようになります。

そして、本当に態度変容させたコンテンツや広告に対して対価を支払う世界にしたいのです。コンテンツは、広告やユーザー課金以外の、第三の収益化手段があると信じています。仮にそれが事前のペイドコンテンツでも構わないと思います、情報が正しければ。もちろんPPPは問題外ですが。アフィリエイトcookieをたくさん踏ませたり、タイアップで広告主担当者の満足を得るようなものとは根本的に違うものを。態度変容させたことに対して報酬を与えるような世界に。

最近新しいクレジットカードを申し込みました。関西に来てからというもの、成田で待ち時間がたくさんあるし空港ラウンジを使いたいなぁとなんとなく思っていて、クレジットカード比較サイトや解説サイトなどで情報を収集し、その中で「プライオリティパス」というサービスがすげぇ良さそうというのを知り、プライオリティパス無料権付きのカードを申し込むに至りました。アフィリエイトのリンクは複数サイトで複数ASPの複数カード会社のをたくさん踏みました。でもきっと支払いは一社だけに絞られるのだと思います。(申込フォームがFlashで文字化けしてブラウザ変えてオーガニック検索からカード会社に入ったから実際はゼロカウント。)これだけ有益な情報を提供してくれたたくさんのサイトに感謝したいし、広告費も流れて欲しいと思ったけど、実際はほとんどのサイトにはゼロ円の報酬。同じ頃、メガポータルはHMC(ハイパーメディアクリエイター)の嫁のコンテンツで発生したPVでCPM報酬を得ていました。

広告として、CPA課金は明らかに行き過ぎです。CPA課金は広告というよりも小売りに近い。わかりやすい単純な指標があったばっかりにここまで堕ちてしまいました。CPC課金までは正しいと思います、長くなるので割愛しますが。広告のCPA課金に替わる、正しい指標のメジャメントができる仕組みを作らなければなりません。

こんな話をしていると「広告のポストインプレッション効果を正確に測定しようよ」なんて話になるかもしれませんが、バナーのポストインプレッション効果なるものが存在するとは思っていません。バナーのポストインプレッション効果を主張する方はネット広告界に浸かりすぎて、生活者が見えづらくなってしまっているのかもしれません。日米通じてポストインプレッション効果をデータで証明しているデータがいくつか出回っていますが、ほぼすべては裏にターゲティングという変数の潜んだ疑似相関であり、因果ですらないように見受けられます。バナーを見て気になったけどクリックせずに後日何かを申し込んだことは、少なくともこれまでの私の人生では一度もありません。甲子園球場のスタンドにキューピーのロゴが掲載されていたからといってキューピーマヨネーズを買ったわけじゃないです。

この領域で別に米国が進んでいるわけでもなくて勝手に一人で言ってるだけなんですが、広告業界は広告の測定にとらわれすぎている気がします。MicrosoftのEngagement Mappingも広告にフォーカスしたものです。私がWiMAXをちょっと欲しいなぁと思っているのは、広告の影響ではなくてニュース記事です。そして、ペイドも含めたブログの影響です。

米国のQuantcastは今後態度変容を追える可能性のあるプレーヤーかもしれません、わかりませんけど。私は今は行動ターゲティングを作っていますが、態度変容課金のためのメトリクスがライフワークのひとつだと思っています。(もうひとつは様々なものの価格を最適化する市場を作ることですが。)今回のAdWords Search Funnelsは態度変容把握のための第一歩だと思います。

行動ターゲティングに時間軸を。クリエイティブにCRMを。広告枠からコンテンツへ。ネットからリアルへ。まだまだ道のりは長いです。

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ブラックバスによるエコシステム(生態系)への影響というと、あたかもすべての環境でブラックバス以外の生物が壊滅させられるようなイメージかもしれない。ただし、実際には壊滅させられる種とそうでないものがいるし、湖沼の環境によって影響の大小が異なる。たとえば遊泳力の強い魚種、生息域の異なる魚種、小動物が隠れる環境のある場所といった場合には駆逐されなかったりする。一方、遊泳力の弱い水生生物だったり、コンクリート化された環境である場合には著しく生物のダイバーシティ(多様性)が低下する。そして、ある一定のバランスまで行き着くと均衡する。

ここで話しているのは、資源としての他生物への影響ではなく、生物のダイバーシティとしての話。アユやワカサギのような金になる資源の減少の話とは異なります。いわゆる『生態系の破壊』は漁業資源の減少を指す議論が多い。経済合理性や人間の生活にとっての合理性。CO2も石油も人間にとっての合理性だから。もはやブラックバスが観光資源化している地域も多数ありますし、そうした地域で急激にブラックバスが減少すれば関係者にとって"破壊"となるでしょう。そうではなく、漁獲されないような生物もブラックバス(やブルーギル)を最大の影響を与える変数として、多数姿を消したと思われるという話です。

「生物にダイバーシティがあるのって、何のメリットがあるの?」と質問されても、答えられない。「そうあるべきだから。」としか答えられない。「なぜ人を殺してはいけないの?」の議論と一緒で。

なんでこんな話題を持ってきたかと言えば、Twitterによって、私の情報源であったIT系のソーシャルブックマークやブログ(RSS)から有益な情報が激減してしまったことからブラックバスを思い出したのです。Buzzurlの読者機能や好きな執筆者だけをピックアップしたRSSリーダーはとてもすばらしい情報収集環境だったのだけれど、この変化は本当にあっという間だった。つまり、Twitterという外来種が放流されたことで、IT系パーソナライズドメディアのエコシステムが急速に変化した。

生物のダイバーシティに経済的合理性があることはほとんど無い。あらためて言うと、漁業関係者にとって影響ある種が一部存在する。メディアのダイバーシティによるユーザーベネフィットも経済的合理性に結びつきづらい。結びつかなくはないけれど。これも、企業が儲かるか儲からないかの話ではなく、ユーザーにとっての話。

情報の可搬性がますます高まる中で、メディアのダイバーシティの低下速度は加速しているような気がする。いわゆる『Web2.0化』によって一旦ロングテール化した情報は、各種APIによって再び集約・集権されてきているような、なんとなくのイメージがある。Twitterはノイズに埋もれ、情報収集に多大な時間をロスしてしまう。やりきれぬ。。

ところで、Twitterで十分だからRSSリーダーを使うのをやめたという話をものすごいたくさんの人から聞いたのだけれど、ちょっとビジネスマンとしては危険だと思っていて。企業のプレスリリースやニュースサイトに本当の種が埋まっていることが多いとこれまでの経験からも思っているから。(ちなみに私のGoogleリーダーは日本語英語含めて125本登録されていて、1日放置すると数百件溜まる。これのタイトルは全部目を通してる。iPhone以降は楽になったね。)TwitterでRTされまくる記事やはてブの人気記事は確かに"おもしろい"ものは多いけれど、たぶんビジネスに直結する情報じゃない。本屋を埋め尽くす自己啓発本のように。本当の差異はRTされまくる情報からは産まれないから。時代の流れを的確に読むことと、敵を出し抜くことは、違う。

まぁこの記事は誰に対する怒りでもなく、オピニオンでもなく、ストリームについていけない単なるノスタルジジイのぼやきです。

(追記)
本題のひとつを忘れてた。みんな、ブログをがんばって書きましょうよ!! 

Googleリアルタイム検索にフォロワー数が影響を与えていいのだろうか

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GoogleのTwitterリアルタイム検索の順位はフォロワー数で決まる 〜 リンク数で決まるPageRankに酷似
Googleのリアルタイム検索、つまりは検索結果にTweetを表示するものですが、このランキングアルゴリズムにフォロワー数が影響を与えるとのこと。

3188408507_2713023e1a_oWebでのリンクの対象はコンテンツ。それに対してTwitterのフォローは人が対象。リアルタイム検索で知りたいのは最新の情報(コンテンツ)と世の中の反応。Recency(鮮度)とDivercity(多様性)が重要でしょう。なのにフォロワー数を入れてほんとにいいのか?と。(特に今の日本のTwitter authorityだったら政治思想の分布も日本のそれとはかなり違うはずだし。)言い換えると、Webリンクの"authority"とTwitterの"authority"って違うと思うのだよなぁ。

モバイル検索の精度が一向に上がらないのはリンクというエコシステムが無いからで。PCの世界にはリンクというエコシステムがあり、それがテーマに対する重要度をあまりにも美しく表す奇跡的とも言うべきセンサーだった。それが無ければ、いくらGoogleであろうが精度は上げられない。セルゲイ・ブリンとラリー・ペイジは魔法使いだったのではなくて、金鉱脈を発見した人々。リンクというセンサーを。データマイニングというのは、新しいセンサー探しの旅といってもいいかもしれない。精度改善というと、なにかコツコツやるイメージが強いと思うけれど、それはある程度行きついた後で、しかもスパムとかノイズとかを除外するところまで行ってからの話。その前に、切れ味鋭いセンサーを探さなければならない。風邪が発症する前に喉がいがらっぽくなるみたいなね。

その話で言うと、LPOとかレコメンドとかクリエイティブオプティマイズとかは、アルゴリズムを洗練させてもたぶんしょうがなくて。いずれもそこそこのセンサーは見つかるけど、強烈なセンサーはそもそも存在していないから見つけようも無いというのがほとんどでしょう。逆に、kizasiさんがやっているblogramとかのデータはもっともっと精度改善して広告界と結びつくことで大化けする可能性を秘めていると密やかに思っている。

リアルタイム検索は、個人のソーシャルグラフをより強く、パーソナライズ方向に強くしたほうが良いと思う。一般のパーソナライズド検索はあまり必要性を感じないのだけど、リアルタイム検索においては。パーソナライズはDivercityとは相反するけど、クエリによるんじゃないかと。まぁむしろTwitterで日常的なつぶやきを排除して、するどいつぶやきだけを抽出するTwitterクライアントを早いとこ作ることにそのリソースを使っていただきたいたまーに出現する良つぶやきのために時間を消費せねばらならんというのはつらすぎる。。

ま、毎度書いてる通り、リアルタイム検索なんてやっても、ぜんぜん儲かんないと思うけどね

2010年のマニフェスト

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2010年は目標じゃなく、マニフェストにしてみました、あえて。相変わらず、誰に向けて書くわけでもなく、自分を追い込むためのエントリーです。 これが2009年の目標。イングリッシュとデータマイニングは公約通りできましたが、サスティナブルは全然ダメでしたですね。

(1)English - TOEIC100点UP
Writing! Speaking! Grammer! 毎日大量の英語RSSと格闘していると、さすがにリーディングはできるようになる。 問題は自分の表現したいことを的確に相手に伝えられる、出力側である。。
入力側はTOEIC100点UPを目標に。 (まだまだ伸びしろがあるのが痛々しい)

(2)Programming
よく誤解されるのだけれど、文系出身です。本気でプログラムを学んだことも無く、全然書けない。 (HTMLとかSQLとかSPSSのスクリプトとかはできるけれどもね) 最近はプログラムが書けないことが巨大な壁となって立ち塞がりつつあり。 Google App EngineとかAmazon EC2とか使って簡単なプログラムを作ってテストできるくらいにはならんと。 アルゴリズムによるモデルは簡単にできてしまうのだけれど、そのアウトプットをすぐにテストすることができなくてイライラ。 この便秘をスカっと解消したい。 そして30歳前の今、プログラム脳を身につけないと一生追いつけなくなる気もしている。 簡単なプログラムができるようになると、すぐに実践テストし、それをすぐにFBできる、はず。そしてそのデータがあれば、社内の説得も何十倍〜何百倍もスムーズになる。

大嫌いだった剣道形データマイニングはわざわざ目標に掲げなくとも好きだし勝手に好奇心で勉強するから2010年はマニフェスト除外。ここを深く探求しても売上は上がんないしね。マーケティングは人間の脳が対象であるので、工学的過ぎてはダメ。もっと重要なのが、エコシステムを育てる展望を描き、適切な部分に適切なアルゴリズムをぶっこめる能力。

ちなみに、プログラマを目指すわけじゃないす。一生かかっても東大・京大に入れる知能を持ち合わせていないことくらい自分でもわかる。

(3)Sustainable
社会は"サスティナブル=エコ=CO2"みたいな感じになっているのだけれど、俺のサスティナブルは"経済"と"水質"。

経済に関して、2009年は結局Kivaで融資するくらいのことしかできなかった。Kiva Japanもできたみたいだし、コンタクトとってみよう。もうひとつは、低価格PC/ChromeOS/電子書籍/iPhone+通信/電力インフラといった環境を開発国に提供することで、世界を変えられる気もしている。全員に貸与する必要は無い。知的好奇心旺盛な若者が使えばいい。 
水質に関しては、小学生の頃から水質汚染に並々ならぬ情熱を持っていて。サカナ君だからなんだけど。授業中に源流から河口までの絵を描いていたり。ただ、水質に関しては民間人ができることってすごく小さいのだよな。結局規制の話だし、ゴミ拾いで問題が解決するわけでもない。その点で、啓蒙活動だけはできるのかもしれない。(鉄腕DASHはすごく良い。政府もああいう形態の啓蒙をすべきなのに。)

最近つとに思うのは、物心ついた頃からWikipediaやGoogle Earthを自由に使うことができた好奇心旺盛な15年後の大人たちに、15年後の俺は勝てないと思う。が、がんばろう、未来の若者に負けぬよう。

三ヶ月前の自分をクズだと思い続けるための戦い

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ベンチマークについての話。俺みたいな特殊な仕事をしていると、ライバルは当然社内にいないし、社外にいてもいろんなプロジェクトを職人技で転々としたりしていて、同じ業界でベンチマークすべき存在がなかなかいない。そこで、三ヶ月前の自分をベンチマークにしてます。つまり、三ヶ月前の自分が社内CMSに投稿した報告を読み返したり、昔作ったロジックとかを見て「クズだな。」と思えるかどうかが勝負。

で、今のところ1年3Qくらいはずっと自分をクズだと思えている。今フリーザさんと戦ってるとすると1年3Q前の俺はピッコロ大魔王の頃の感じで。入社当時の俺にいたっては天下一武道会くらいのもんで。

3505361463_d1feb4e381_mまぁ(愛以外の)継続力には自信はあるけれど、自分との戦いというのは精神力が必要で、そのために東京を離れてるわけで、一種のマインドコントロールですわな。スーパーサイヤ人。

で、スーパーサイヤ人について調べてみた。Wikipediaによると『変身に必要とされる条件は、一定以上の戦闘能力を持ち、穏やかな心を持ち、極端な危機感、強い怒り、悲しみに苛まれていること。サイヤ人の個体数が少数化したことにより種そのものが絶滅の危機にあることも関係している』らしい。っていうか、実はスーパーサイヤ人についてほとんど知らんかったんだけど、ベジータは『悟空を超えることが出来ずにいる自分自身に対する怒り』らしい。わかる。。で、スーパーサイヤ人は非常に好戦的な状態になっているわけです。和をもって尊しとする人と、喧々諤々の議論が年中繰り広げられる世界を理想郷とする人では一生わかりあうことはできないし、亀井さんと竹中さんが一生わかりあえないように、日本人と米国人がわかりあえないように、無理に自分を変えようとすべきでもないし、受け入れるっきゃないわけで。

ちょっとスーパーサイヤ人が興味深くて話ぶれましたが、天下一武道会に5年連続出場とか意味ないよねってことが言いたかったことで。与えられたクイズに回答し続けてるだけっていうか。

ぴあはセブンよりもヤフーと結婚したらいいのに

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ぴあさんについては、社会人なりたての頃に一緒にお仕事させてもらってたこともあり、勝手ながらネットの血を入れるべきとか並々ならぬ思いを綴ってきたわけですが、
セブン&アイ、ぴあを持分法適用会社化 - ITmedia
ということで。第三者割当増資で20%という、アレな感じの結末で。

セブン&アイって、結局チャネル側かよーって。ヤフージャパンと組めば、世界一おもしろい仕組みとかできそうなのになぁ。結局チケット流通という考え方なのだろうなぁ。ネットとチケットをネイティブな感じにすれば、絶対楽しいのに。今のYahoo!チケットでのY!xぴあよりも深く連携させるって意味で。公演情報と正価販売チケットとヤフオクとSNSが一画面という禁じ手とか

4058499212_75d6a62930_mいつか『Google Tickets』とか『Facebook Tickets』とか始まりそうだし。チケットの自由流通市場。ユーザーがクリティカルマス超えたら主からそこにチケットが正式に提供されるようになって、さらに良いエコシステム。DoubleClickとAdSenseの枠が融合していくようなイメージで(一般の方に非常にわかりづらい例え)。権利流通のエコシステムではExchangeが最適価格を導くと思ってるのだけど、どうだろう。空論だろうか。

ネット時代に合わせて変化したリクルートと、ハードでの変化をしようとして本質的に変化できなかったぴあ。これがオーナー企業の一側面なのか。

シリコンバレーの歩き方〜リアルウォーキング編

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紅葉やうやう色づきわたりて、秋の野のいとなまめきたる感じです。家から見える比叡山も色づきわたりぬ。平地は来週がピークかなぁ。

IMG_0377ad:techの前に、シリコンバレーに行ってきました。11月の頭なのにロンTくらいで過ごせる暖かさ。基本的に汚いアメリカですが、街全体が美しく、とにかく"開放的"なこの街で仕事したいと強烈に思った。まぁ京都の暑く寒い苦しさの方が俺にお似合いですけれども。(この写真はあの"パロアルト"駅からA9を望む図)

サンフランシスコからリッチ系トレイン「Caltrain」で1時間くらいでシリコンバレーの中心地サンノゼへ。アドビ本社のデカさにビビる。やっぱり世界のデファクトソフトというのは凄いもんです。そこから新交通システム「ライトレール」に乗ると、おなじみの顔ぶれの企業の拠点が次々と現れて圧巻。俺の入居してる企業集落の何十倍の規模があるのだろう。マンハッタンのビルの高さも圧巻だけれど、シリコンバレーの広さにも驚き。で、途中でYahoo!が見えてきたので途中下車。インテリアにあんまりセンスが無いですねぇ。IMG_0381

で、シリコンバレーの目的とも言えるGoogleplexことGoogle本社には公共交通機関が無く、Yahoo!の本社から歩けるんじゃねぇかとGoogleMap上は見えたわけですが、30分歩いてもGoogleplexは果てしなく遠く途方に暮れ、そして日が暮れ、行けず。もうひとつの目的、Apple本社のクパチーノはさらに遠く、果てる。シリコンバレーは想像を絶するほど広い。そして、車を持たざる者は行くべからず。今調べたら、東端サンノゼから西端パロアルトまで、新宿から立川くらいまであるじゃねぇか。。Google-Yahoo間も渋谷-用賀くらい。。

と、よもやま話はこれくらいにして、これは本当の意味での聖地巡礼でございました。そこは俺にとってのエルサレムでありメッカでありバラナシであるわけです。有給使ったプライベートです。宗教と呼ばれるのものは信仰していないのだけれど、結局一緒だと自認してます。聖地がシリコンバレーという地であって、多神教でいうところのシヴァ神がスティーブ・ジョブズだったり観音菩薩がマリッサ・メイヤーだったりに相当するだけで。これ以上はやめとこ

いやぁ、毎度痛感しますね、英語という嘆きの壁を(別にかかってないしうまくないし)

ad:tech NY 2009に行ってきました

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IMG_0397ad:tech New York 2009(アドテック・ニューヨーク)に行ってきましたので、忘れてしまわないうちにご報告。ぜんぶ書いてしまうと大枚はたいて行かせてくれた会社に申し訳なので、簡単に(実は英語があんまできないことがバレる甚大なリスクの回避。社会人1年目のTOEICは300点だったんだからがんばったよ、俺。がんばった。)

雑感としては、どの領域をとっても"Optimize"(最適化)のフェーズに突入したんだなぁというところでした。言い換えると、驚くような新しいものは何も、ほんとに何もなくて、ターゲティングテクノロジーは数年来変わらず行動ターゲティング(含リターゲティング)とコンテキストマッチが未だ主流で、それをいかにOptimizeするか。そして、AdExchangeはもう珍しいものでもなんでもなくて、いかにBTデータやコンテキストデータを使って買い付けるかという、これもOptimize系の話。

そして、Twitterの馬鹿騒ぎが無く、冷静で良かった。結局メディアやブロガーなのだよな、騒いでいるのは。広告主はブログ馬鹿騒ぎに懲りたのだと思う。2年前に行った時は、バズ(クチコミ・PPP)系がうじゃうじゃいたんだけど、壊滅していて興味深し。ただ、米国の企業サイトを訪れるとTwitter, Facebookなどを通じて生活者と近いコミュニケーションは普通にとっていることを考えると、結局広告・コンサルティング会社がアドバイスするようなもんではなくて、普通に企業の担当者が書けばいいってことなんだと思っているんだけど。

そして、Microsoft, Yahoo!, SpecificMedia, ValueClickといったメジャーアドネットワーク&アドエクスチェンジの展示が無くなってて残念(企業グループとして出展があっても、其の展示が無い)。AdExchangeで買い付けてCPA保証するアドネットワークはうじゃうじゃいるんだけど。また、BTテクノロジー企業の顔ぶれが、2年くらい前の相次ぐ買収劇の頃からはがらっと変わり、新顔が台頭。

ad:techを終えて整理して考えるに、やっぱり日本でも一部の本当のプレミアム枠だけが純広告としてダイレクトセールスされ、それ以外は全部AdExchange & Ad Networkに流れる構造になると思う。TVCFでのタイム広告とスポット広告と同じくらいに。ただ、スポット広告はネット広告の場合テクノロジーによって価値が高くなるんだけれども。そしてその世界で勝つプレーヤーは、正確に幅広くAudienceをDefineし、正確に幅広くMediaをDefineできているプレーヤーなのだと確信した。つまり現在のように、主に抱えている広告キャンペーンの量に比例したeCPMで勝負が決するのではなく、ひとつひとつのad impressionに対して適正価格をbidできるターゲティングテクノロジーが優位性になる、と。で、それは他社と同じテクノロジー会社のデータを使えば、同じになっちゃうよね、と。今、旬なキーワードはRTB(Real Time Bidding)。

とりあえず、よろしくない業者やプロダクトは市場から退場し、極めて正しい方向にネット広告は向かっていると思いました。2年前にも予測されていた未来が想定通りにやってきた、ヤァヤァヤァ。

AdMobがGoogleに買収された

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bekaru無事米国から帰還しまして、ad:techやらシリコンバレーやらの報告でもするかなぁと思っていたわ け で す がぁ 〜(今、TVで軽部氏がしゃべっている影響)

モバイルディスプレイ系大手アドネットワークのAdMob(アドモブ)が、Googleに買収されるというニュースが飛び込んで参りました。
Google to Acquire AdMob - AdMob
Investing in a mobile future with AdMob - Google

PC世界のDoubleClick買収劇に続く大激震。

Androidでみんなが公正に戦える、iPhoneとともに標準化された美しい土俵をつくって、あとは横綱相撲を〜と考えていたら、小結以上がまだ不在のこの時期に、ひょっこりAdMobが小結くらいの地歩を固めてきたからシュミット理事長「ちょっとそれはまずいねぇ。」ってな感じで、もろもろ合意といった感じでしょうか。

Googleはこれまでも買収企業とうまく融合してきた歴史があるので、きっとうまいこといくんだろなぁ。シナジーなんて言及するまでもなく。Googleは検索以外の主力プロダクトのほとんどは買収企業との融合によるもの。(話題のマードック氏とは対照的ですな。。)

個人的にはモバイル広告にはあんまり興味なくて、さらにcHTMLやらWAPやらの世界には全然興味が無くて、やっぱりここここで1年以上前に書いたんだけれども、GPSやRFIDリーダーを用いて、ユーザーがとりたい次の行動を支援するアプリ上で入札企業の情報を優先的に出したり(リスティング的)、ポイントなどでユーザーベネフィットを与えつつ購買に至るまでのデータ取得環境整備といったところに金鉱脈があると思っていて。リスティング広告とディスプレイ広告のCPMが1000倍以上違うのと同様に、3000万の広告枠リーチよりも3万の最強のインテントの方が価値がある気がするわけです。ディスプレイアドネットワークやビデオプリロールあたりもある程度のマーケットはできると思うのだけれど、10年後のインターネットの教科書には載れないだろな。

いやー、しかし独立を保つのはほんとFacebookとTwitterくらいなんかなぁ。

ネット業界もいろいろ〜世界の車窓から〜

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久しぶりに京都の自宅でゆったりとした土曜日を迎えています。東京にいる頃よりも京都に来てからの方が積極的に(東京の)人に会うようになるという不思議。来週末からはad:tech NYに行かせていただくので、またいろいろと大変です。SFに数日間滞在してから行くので、時間があればGoogleplex前で記念撮影してくるかも聖地巡礼。

4dc23d2cそんなこんなで、この季節は米国のネット広告業界の動きが激しく。なぜかこのブログもアクセスが激増中。なかのひとで見るとギョーカイからのアクセスが多いのにリファラは無いという不気味さ。ギョーカイシェアトップ5からのアクセスコンプリートはヤバすぎるので、とりあえず発言に注意ですな。Twitterで誰かにリンクされたっぽい。

ってなことがなぜわかるのかというと、Google Analyticsのアドバンストセグメント機能。リファラやIPや検索ワードでユーザーを定義づけて他の分析時に使える。さらに今週、滞在時間やページ数を目標設定できるようになったので、このブログみたいに明確なCV(転換)が無いサイトでも、どの媒体やどの検索ワードが深いエンゲージを得られるかがわかる。ちなみに、今回Twitterから来た人は最も閲覧時間が長く、直帰率も最も低かったので、興味を持っていただけたのではないかと推測できるわけですな。

で、Twitterが噂通りGoogleとMicrosoftにデータ提供すると発表しましたな。このエントリーで気になってた契約条件は一切公開されず。株主にはとても言えない金額だったんじゃなかろうか。
Google Social SearchをWeb 2.0 Summitで発表-ユーザのSNSから検索結果を取り出す(TechCrunch)
John BattelleがMayerに、TwitterはGoogleにどう関わるのかと聞いた。Mayer曰く、それは通常の検索結果に一体化されるだろう。その中心的な機能は、最新のニュースや話題について、まだ記事やブログが書かれていない段階で情報を得ることだ。

そして、MicrosoftがFacebookのデータ取得の同時発表するあたり、最近の自分の見えざる手っぷりに酔いしれぬる。
対照的に、FacebookとBingの契約では、金は問題にならなかった。FacebookのCOO Sheryl Sandbergが今朝言ったように、”うちはデータで金を儲けるつもりはない“のだ。

$1のお金も動かなかったようで、これが単体事業のTwitterと複合事業のFacebookの違いなんだろな。とりあえず、GoogleとMSが実態価値の無いデータを買ったということでお話終了。

RTB Part II: Supply supply supply!(Mike On Ads)
This is going to have huge implications for the display advertising space ? primarily, the traditional ad-network model is on it’s last legs.

そんなGoogleの発表したAdExchangeのバージョンアップについて、このブログで何度も紹介している元RightMediaのMike氏が興味深いエントリーを上げています。媒体との関係の時代から、オープンな取引市場への移行について。そしてその時代における重要なポイントについて。

Audience Science to Push Agency-Aimed Service with Funding
Its audience segmentation service, used by agencies and advertisers, combines advertiser data with data from third parties to better understand advertisers' site audiences. They can then construct audience segments to inform media buys through Audience Science, or other networks or publishers.

LZZZZZZZその一方で行動ターゲティングベンダーAudienceScienceはちゃっかり$20M(18億円)を資金調達。世界で25人採用するためとな。さらに代理店や広告主向けソリューションとして、広告主サイトのユーザーをより理解できるような第三者データと結合し、AudienceScienceや外部ネットワークや媒体の買付時に利用できるというもの。そのサービスはすごく良いと思うんだけれども、米国のアドネットワーク系の資金調達っぷりはどうかと思いますよ。もしもお金がたくさんあったなら。

ブレインパッドとダブルクリック社、 "行動ターゲィングレコメンドメールサービス"提供開始

そんな行動ターゲティング業界ですが、日本でもちょっとした動き。サイト内レコメンドを提供するブレインパッドがダブルクリックのメールシステムClickM@ilerと連携。すでにClickM@ilerはオムニチュアとKBMJとは接続できているので、レコメンドエンジンとのパートナー率はかなり上がってきましたね。ただ、DMと違ってメールは配信コストがゼロであるので、極端な話、全配信してしまえばいいのだけれど、ターゲティングする理由というのはスパム化を防止しつつ最適なクロスセル&アップセルをかけるというものであり、たぶんスコアの高いユーザーってのは一部の優良顧客になるはず。だからうっかりすると優良顧客には毎日メールが飛んでしまったり、1日に3通のメールが来たりといったことが起こりかねないので、ここらへんの最適化をきちんと行えてないエンジンが現れたりするとレコメンドメールカテゴリ自体が悪評で死んでしまうので、怖いところです。今のところ大丈夫だと思いますが。

長い。もっと短く、たくさんの記事を書けばもっと読まれるだろうに。でも、今年の3月頃からビジネスにテーマを絞って以来、セッション数がものすごくきれいな右肩上がりなのだよなぁ、リピーター数は伸び悩むが。。

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TwitterのデータをGoogleとMicrosoftがリアルタイム検索できるようにするための交渉が進んでいるとかいないとか。これで契約条件がTwitterに圧倒的に有利なものが結ばれたら、(言葉の使い方は違うけど)市場の失敗だわよね。以下、契約条件がTwitter圧倒的有利と仮定しての話。

Twitterのデータのリアルタイム検索はユーザーに求められるものであり、Twitterデータに限らずリアルタイム検索は今後検索エンジンの基本機能になると思う。ただし、リアルタイム検索するユーザーは広告主のサイトを求めているかというと、そうではない。最新のニュースを、"ニュース"よりも早く能動的に探ったり世の中の反応を知りたいと思っているときに、どうして広告主のサイトへ行くものか。リスティング広告の売上のほとんどは、ニュース系のクエリではない。また、集められたデータを加工して、例えば"リアルタイム世論"みたいなデータを出したとして、どうやってマネタイズできるのか。つまり、ユーザーニーズの大きさやTwitterデータへの投資が、期待キャッシュフローと大きくズレてる。だけど、検索エンジンのレースとして投資せざるを得ない。カネは生まないのに。

これって、ケータイの3G免許の入札みたいな不毛のチキンレースに思えて。3Gに行かないと死ぬのはわかってるけど、3Gに行っても売上はちっとも上がらないのもわかってるという。そして、入札額だけが吊り上がる図式。(ケータイの場合は、ユーザーニーズよりも未来へのパスポートと帯域パンク・効率・基地局とかを含めて、行かなければ死んでしまうっていう意味が強いけれど)

だから、GoogleとMicrosoftはカルテルすべきだし、してるかもしれないし、そういうカルテルはOKだよね?(よく知らないけど。)AOLやMySpaceの枠でもそうだったけど、こういう話になると合理的な企業が極端に合理的でなくなる気が、する。



それにしても今日はいい日だ。『水曜どうでしょう Classic #2 粗大ゴミで家を作ろう』のオヤジ電柱激突シーンには100年に一度の抱腹絶倒を頂いた。この先どんな辛いことがあろうとも、このビデオがあれば生きて行ける。ありがとう、大泉洋先生。

(追記 2009/10/14 00:12:00)
今年のノーベル経済学賞のニュースを知らずにこの記事書いたんだけど、どうやら市場の失敗が研究テーマに含まれる学者らが受賞したらしい。俺に神の見えざる手が降臨してますな。

さらに考えてて思ったのは、Twitterが条件に折り合わずにクローズドなまま行ったとすれば、FriendFeed擁するFacebookが一気にオープン化してGoogle & Microsoftにデータ提供することで、あっという間に小鳥のさえずりが閑散としそうな気がする。そして、その解こそが誰もevilにならず、Webを一歩先へ進めることになる気がする。

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さて、社会人になってから最大の休暇を前に、シルバーウィークど真ん中に出社しておりますけれどもね。来週の今頃は天空都市マチュピチュから下界を眺めている頃かなぁってな妄想も吹っ飛ばしてくれるのがまたまたオムニことことオムニチュア(Omniture)。

omniture and comScore Announce Strategic Partner Relationship to Deliver Unified Digital Audience Measurement Service - comScore
ComScore, Omniture to Swap Audience Data - ClickZ

Webの世界の測定には大きく二種類ある。サイトのアクセス解析と、パネルベースのリサーチ。前者の(大型メディア向け)最大手がオムニチュアで、後者の世界最大手がcomScore(コムスコア)。で、手を結んだと。

サイト解析は、タグを入れたサイトだけ(もしくは自社サーバーのみ)の行動情報を詳細に知ることができる。だけど、知ることができるのは自社サイト内だけの情報。だから、サイト訪問者のデモグラフィック情報はわからないし、自社サイトの訪問ユーザーが外でどんな活動をしているかもわからない。云わば、サイト訪問者がどんな人なのかは、IDを持ったログイン状態の数%のユーザしか把握できない。

一方、パネルベースのリサーチは、世の中のサイトデータを知ることができる。他社サイトのデータも含めて。わかりやすく言うと、ネット視聴率データ。特徴としては、モニタ(=パネル/サンプル)を持っているわけなので、デモグラフィック情報も持っている。性別・年齢・職業・未婚既婚・子供有無・年収・地域などなど(comScore日本は性別・年齢だけだけど)。そのモニタ数ってのは日本ではたかだか数万人で、それでネットユーザー6,000万人の動きを推測している。統計学の検定の世界の話で言うと、これで問題は無い。(ほんとは選挙だって数万人で十分だろう)

で、最近comScoreは自社で集めたモニタと、サイト解析のような外部のデータとの突き合わせをがんばっている(Media Metrix 360)。統計的には問題なくても、いろいろとガヤガヤ煩いし、オーディエンス数が少ないような細かい測定はできないから。また、オムニチュアはGenesisを使っていろんな外部データと突き合わせをがんばっている。そして、利害は一致すると。

これは今回の提携では発表されてない範囲だけれど、将来的にはある程度大規模なサイトであれば、例えば年収700万円以上のユーザーはこのページに来る傾向が強いとか、ここをクリックする確率が高いとか、そういうデータも出せるようになってくるはず。サイト訪問者の膨大なデータと、一部のモニタデータとを一旦結合して比較すればいいわけで、信頼性も高いはず(サイト訪問者を母集団に)。あるいは、サイト内の特定ディレクトリ訪問者が、他にどんなサイトを見るユーザーであるかとか。

アクセス解析やアドサーバなどでデータを横断的に持てるプレーヤーはどんどんユーザーがはっきり見えてくる(define)のだけど、少数ではあるが確実なデモグラ情報と完全な行動履歴を持っているプレーヤーにはかなわない部分が絶対にある。そして"内"と"外"のいいとこを使う。OmnitureとAdobeの組合せとは違って、素敵な組合せですことTSUTAYAのTカードも似た構造で、あるお店の購買者の他のお店での活動情報を提供しつつ、効果的なTカードの販促活動を販売している。

このサービス、すごいんだけど、日本でリリースしても誰も飛びつかないだろな。ニーズも顕在化していないし、マーケットも無いから日本には上陸せず、結局日本はどんどん遅れていって、もうすぐ中国にも抜かれるのだろうなぁ。。GoogleのDoubleClick Ad Exchangeバージョンアップの話もまったく話題になってないし、革命的なのに。。

#Googleが世界中からの非難を受けてでもGoogle AnalyticsとGoogleツールバーとAdSenseとDoubleClickと検索画面の行動を全部サードパーティーcookieにしてくっつけてしまえば、こんな話はどってことないレベルの話なんだけども。BingなんてPCでの検索クエリがモバイルのBTに使われるようなご時世ですから。

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新幹線に乗っているわけですが、新政権発足ものりピーもどうでもよくなるとんでもないニュースが。

Adobe to Acquire Omniture
Adobe to acquire Omniture in a transaction valued at approximately $1.8 billion on a fully diluted equity-value basis.

なんと、アクセス解析のサイトカタリストをはじめとするウェブサイト最適化サービスを提供するオムニチュア(Omniture)が、Photoshop, Illustrator, Flash, PDFでおなじみAdobeに買収されると。個人的に、ここのところ仮想敵を勝手にオムニチュアにしていただけに衝撃。

離婚するのがわかっている芸能人の結婚ような、かわいくてモテていたあの娘が自称プロサーファーとデキ婚した知らせを聞いたような、なんかそんな気分ですね。(知らねぇって)

広告会社でもなく(以前WPPの資本入れたよな?)、アドサーバやアドネットワーク事業者でもなく、IBMやOracleのようなDB・DWHベンダーでもなく、SIerでもなく、なぜにAdobe?きっとどこにも縛られないオープン性を考えてそうなったと思うんだけど、どう考えてもシナジー無いよな。オムニチュアのサービスはサイト制作・管理とは独立して稼動する仕組みになっている。

デパートに例えるなら、オムニチュアは俺がデパートに入ったら1Fに俺好みのテナントが自動的に入るようにするもの(もしくはうまい導線を発見するもの)。Adobeのソフトウェアが手がけるサイト制作・管理は、その建造物をどう作って維持するかっていう話。その2者を統合してデベロッパみたいにさせたいと。仮に閲覧ユーザーごとに建物の構造自体がぐちゃっと作り変わるようなことが実現すれば、唯一無二の存在ではあるけど、そんなものは別に効果的ではない(だろう)わけで。

ビジネスモデルもソフトウェア販売とコンサルコミコミでは全然違うしチャネルも違う。コンサル無ければ無料で使えるGoogle AnalyticsやOptimizerの方が簡単だし。

アドサーバを提供するGoogleやMSとくっつくと嫌だなぁと思ってたので、なんというか安堵感。お疲れオムニ。GoLiveやLiveMotionみたいな出来の悪いソフトを作って(ああ俺は元ユーザーですよ)、結局追いつけなかったからMacromediaごと買っちゃうみたいなAdobeの経営陣は優れているとは思えないし。IBMのSPSS買収以上に衝撃的な、我的2009年最大ニュースになりそうです。

Lift(改善度)を生業とする最適化サービスは儲からないって話をちょうど書こうと思ってたのだけど、びっくり。

つか、新幹線でPC使ってたら吐き気が。

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朝早く目覚めてしまいました。このところ朝早く目覚めると、草なぎ君事件が起こってたり、マイケルが逝ってしまったりと、社会の"気"を感じられる才能があるんじゃないかと非科学的な思いを巡らせていたわけですが、幸い今日は何もなくてよかったので呑気にブロギング。

Breaking: MySpace Close To Acquiring iLike For $20 Million
MySpace is close to acquiring popular social music service iLike, we’ve confirmed with multiple sources.

昨日はFacebookの音楽アプリの権化『iLike』がMySpaceに買収されるというニュースが飛び込んできました。俺が最も活用しているFacebookアプリであり、Facebookの凄さを最も感じられるアプリのひとつです。iLikeは単なる好きなアーティストのライブやCD発売などの最新情報のお知らせをするだけでなく、ユーザーが作り上げる情報である点にすごさがある。言わば、コミュニティ機能と適度なプッシュ性を備えたリアルタイム性豊かな音楽特化型Wikipedia(長げぇよ)。非常に説明し難いのだけど、たとえばmixiのコミュより遙かに"頭がいい"。情報にタグ付けがされているから整理されてるとも言うのだろうか。そのiLikeは、アーティストとユーザーのつながりを中心としてヒットしたが倦怠期を迎えているSNS、MySpaceに会社ごと売ってしまったと。

で、先日はフィードおまとめサービス『FriendFeed』がFacebookに買収されました。FriendFeedは、Facebook、twitter、ブログ(RSS)、flickerやdeliciousなどの、さまざまなユーザーのアクションFeedをまとめてひとつのストリームにして表示してしまうサービス。Facebookでも同機能は実現可能だけど、FriendFeedの方が優れていたりする。"情報を提供される"から"情報を取りに行く"になり、その次に"自分に合った情報を浴びる"時代へと今は移行していることを最も感じられるサービスのひとつ。

で、このFacebookアプリ2大巨頭が相次いでSNS傘下に入るというのは、ちょっと起業家精神として、アメリカってやっぱそういう感じなのねぇとなんとなく残念な気分だったりするのだけど、論理的に考えれば正しい気もして、娘を野球選手の嫁に出すような気分ですよ(知らねぇよ)。

この2社のサービスはともにプラットフォームサービスであり、SNSというプラットフォームの上に乗っかっているプラットフォームなわけで。つまり、ゲームやニュースや便利ツールみたいに自身でコンテンツやツールを作っているわけではない。となると、SNSプラットフォームに乗っかる、プラットフォーム on プラットフォームになって、実力で師匠を超えてしまった弟子みたいな微妙な空気感となり。破門リスクにおびえながら投資を続けるよりは、合体しちまおうと、そんなことなのかなと思ふ(でも$20Mは安いと思うけど)。だから、Facebookはゲームアプリ制作会社やツール制作会社は今後も買わないだろうし。過去のWindows×メディアプレーヤーやWindows×ブラウザも同じ構造の話だし、リアルやネスケの結末を見ても、そういうことなんだろうなぁ。

っていうか、サービスとしてはiLikeがMySpaceを飲み込んでもいいくらいだと思う。資本じゃなくて。そんくらいのパラダイムシフトは起きてる。Webは日に日にインテリジェントになってる。っていうか、俺はどうにもMySpaceのぐじゃぐじゃで"スクローリー"なデザインが許せないの!!なによりも整然としたFacebookが大好きだ。

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さて、先週は実家に帰っていたわけですが、父親の勤めていた会社が実は元々外資系だったという話から、その会社の100年史を読みふける展開に。

父親が30年以上勤め上げた会社は、戦前に設立され、今や誰でも知ってるグローバルな大企業。その第一歩は、米国の会社が日本で展開する際、政府によって無理矢理日米合弁会社にさせられたというものでした。現在の中国の市場化と同じような状態。当時の日本の技術は米国と比べて大いに遅れていた。だが、国に護られ、国に納め、成長し、国内で圧倒的な地位を持つに至る。が、最終的にはグローバル展開して規格の外部ネットワーク性によって世界を制圧した米国製品に木っ端微塵に叩きのめされて今に至る。

この話の前半部はまさにドラマ『官僚たちの夏』の舞台。主役の佐藤浩市が国内産業を保護するために闘うというのが大まかなストーリー。ただ、俺は主役兼男前の佐藤浩市には一切感情移入していない。

さて。ネット業界はといえば、日本は数社を除いて米国企業に制圧され(利益を吸い取られ)ており、何を隠そう俺のビジネスの最大最強のコンペティターは米国企業であり。時に日本国に助けを求めたくもなるが、個人的なイデオロギーとしてそれはありえねぇなとも思うわけで。

結局、情報化社会においては国内で産業を保護することの意味がある業界って、すごく少なくなっていると思われ。日本というビニールハウスで苗木を育ててからっていうやり方。ちょっと話違うんだけど、ことウェブ業界では国境無いし、支援しても情報大航海プロジェクトみたいに「俺の血税がこのサービスに...」っていうお金の使い方にしかならんと思うのよね。

だめだ。どうにもまとまらない。

はい。今回の総選挙、どうしようかね。これまでの投票行動は、明らかなる死票は投じないような美人投票的な選択をしてきたのだけど、今回ばかりは死票を投じるしかなさそうだ。にしても、政党のイデオロギーって、こんなにコロコロ変わっていいのかね、風まかせに。

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大日本印刷がブックオフに出資した理由(後編)
いろいろな選択肢を提供すればいいじゃないですか。そのことが、最終的に知の再生産を守ることになるんじゃないかと思っています。

待望の後編公開!ほんとは酔っぱらってる時にはあんま書きたくないんだけど。

ブックオフへの考え方についても想像通り。ゆがみによって発生したデキモノは、ゆがみの是正によって健康体に戻すべき。切除じゃなくて。そして、デジタルコンテンツは無限に提供されるが、モノは適切に流通させないといけない。

果てしなく長い時間がかかりそうだけど、ワクワクしてしまいます。ここに出てくる話が、自分の人生で関わってきたいろんな部分とリンクして、その夢の結晶みたいなもんだから余計に。

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大日本印刷がブックオフに出資した理由

最終的にはプラットフォームで儲けたいの。それを完成させて、広く業界に流通させて儲けることが本当の狙いで、そのために、各社の経営までかかわったんです。

だから、プラットフォームはオープンが絶対条件。グループ企業で牛耳る気なんてさらさらない。


話題のDNPの戦略の一件の指揮を執った常務取締役の方が語っています。いぶかしがる方も多いですけれど、僕は本気でそうお考えなのだと思いますが、どうでしょう。

学生の頃はDTP業界に行こうと思っていた一個人としての話。(もちろんDNPや凸版の入社試験は受けましたよ。実はQuarkXPressとかInDesignとか使えたりする俺)。XMLには早くに取り組んだ業界だったし、オンデマンドの進化も凄い。だけど、なんというか、技術的な環境じゃなくて、目に見えない黒いものが渦巻いていて、そこが障壁となって進化が止められているというか。。それを打破しようっていうのはすごく正しいことだと思うのです。そのプロトタイプは資本の力で作るしか無いのだと思う。

しかも、Googleが日本でやっても失敗しそうな泥臭いお仕事になる。話は転じて、Googleとガチのドメインは、世界で最も優秀な頭脳集団と正面から戦っても無駄なので、Googleが苦手なところを攻めないといけない。それはクライアントさんのサイトとか、いろんなとこにきゅるきゅると、アレな感じで。

後編が楽しみです。っつーか、DNPの株って単元株でかくて買えないのよね。

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10月より、セブン‐イレブン全店で電子マネー“Edy”をご利用いただけるようになります[PDF]

信じられん。セブンがEdyを受け入れ。
このゲームはセブンがEdyを拒絶することでEdyが必ず負ける試合だと思ってたのに。

決済手数料
nanacoではグループとしてみれば決済手数料は発生しないが、Edyには拠出する必要がある。
が、Edy側が手数料率ゼロ%ないしは逆ざやでも取りに行っている可能性。

マーケティングデータ
nanacoは性別・年齢・居住地区とひもづけられた上に累積可能な購買履歴を無料で取得できるが、Edyではできない。(バイトの適当な打ち込みと比べて、データの質としても累積という形式としても格段にnanacoは良い)
でも、セブン側でもEdy番号は認証時に利用してるから、IDデータとして使えるか。デモグラは無いけど。

ユーザーメリット
nanacoは1%のポイント還元だが、Edyではポイント還元が無い。(ANA還元は設定すれば可)
財布の厚みやチャージの点ではカード一枚の方が良い。

一夜にして地図が塗り変わってしまう。関ヶ原。やっぱ信じられんなぁ。

でも、ユーザー側はカードを複数所有することができ、排他的ではないことがポイントなのかも。もし法律で「電子マネーカードは一人一枚まで」と決められていたら、アイワイは拒絶したんじゃないか、と思う。

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Microsoftの新検索サービス『Bing』のネット上の評判が良いですね。謎です、特に日本の展開。

このサービスは必然的に既存の比較サイトなどで長年培われた業界特化データベースと結合させる必要があるわけですが、MSと組む事業者って、どんな事業者なのかなぁと。

まず、カカクコムやリクルートは組まないですよね、ましてヤフージャパンは。なぜに敵に塩を送らにゃならんのかと。そもそもYahoo!とGoogleから「カカクコム」と検索するクエリ数がBingの総クエリ数より多かったりして。。

となると、業界2位以下と組むことになる。サイバーエージェントグループのメディアとかは一番良さげ。だけれども、ユーザーからすると、比較サイトは(口コミデータも含めて)DBが一番デカイことに価値があるわけで、好き好んで使う人はいない。言い換えると、1位のサイトを知らない人が使うことになる。

一方、知っている人は、旅行に行く時はじゃらんとかにまず行くし、商品を比較する時は価格.comに行く、食事の予約ならぐるなびに行く、職を探すならリクナビに行く。そのひと手間を省きたい人 + その大手サイトを知らない人、合計していったいいかほどか。2位以下を複数束ねられたら良いけど。(DBの統合キツそ。。)

検索にのめりこんでいる業界人ほど、Bingは新鮮に映るのかもしれないけど、これってほんとに正しいユーザー行動のナビゲーションなのだろうか。Bingのひとつの検索窓からはじまるのが良いのか、比較サイト上に意図して行き、複数の絞り込み条件を打ち込むの、どっちが良いのだろうか。

オーガニック検索やGoogleニュースなどは、結果的に外部サイトにトラフィックが流出するから、トラフィックの受け側サイトにも多大なるメリットがある。でも、Bingはサイト内で閉じるので話が別。

一体、どういう提携スキームを進めて行くのでしょう。(データを無許可にクロールしてぶっこ抜くってこたぁないよなぁ。)直言すれば、どこからどこへお金が流れるのだろう?組めなかったら買収してしまうんだろうか。

#日本だったら、Yahoo!が同様のエンジンにしたら結構いいかもしれないけど。あと、アフィリエイトのリンクをランキング式に貼付けてポイントやリードメールとかで誘導かける個人の比較サイトは、情報が正しくないことが多いので、こういったものが減る(諦める)一因になれば、それは良いことかも、と思いました。

#京都でフリスビーを一緒に楽しめる友達をネットで探しているのだが、まったく見つからない。こんな質問のDecision Engine、ないもんかね。

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Google Wave

野心作Google Waveの壮大なビジョン. 新しいWebには新しいコミュニケーションプラットホームを(TechCrunch)

やはりGoogleは凄い。こんな発想を微塵もできていなかった、凝り固まった頭の自分を猛省。

Google Waveが3年後に世界中に普及してるなんてことはないだろうけど、10年後の中高生は、こういったプラットフォームを普通に使いこなしているかもしれない。これマジうけるんだけど的な勢いでコンテンツをあらゆるデバイスで共有したり。

我々のような仕事でも相当使えそうだ。特に拠点が散らばってると。Google Docsでドキュメントを共有で作成して、決裁はWaveで、とかできたらいいね。最近弊社はサイボウズからGoogle Calenderに切り替えたんですが、完全にサイボウズよりも優れてるもんなぁ、残念ながら。

ユーザーのネットワークがクモの巣のようにつながった状態で提供されるプラットフォーム上のサービスは、単なるWebサイトで提供されるコンテンツや匿名のコミュニケーションメディアよりも、広告価値も情報提供価値も比較にならないほど高い。誰がどういう関係の人と何をしようとしているのかがわかっているわけですから、そこに必要なメッセージというのはおのずと見えてくる。(俺は好きじゃないけど)クチコミの様々なデータも測定し、仕掛けることもできる。今のメールっていう仕組み(特にpop3)は好きじゃないので、楽しみです、未来。

まぁBingの話はそっとしておきましょうよ、てへ

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Google Ad Planner

Google Ad Planner(アドプランナー)で“あのサイトのPVやUU”を調べてみよう!(Web担解説記事)

Googleのサイト視聴率データ&メディアプランニングツールであるGoogle Ad Planner、昔は日本データはひどくて使い物にならなかったんですが、アップデートされました。で、なにかと話題になってますが、なんとも哀しき重箱な議論が展開されており。値の違いやボットのカウントなんて話はモニタ数やスタッフリソースの気合いの入れ具合で解決する問題なので、本腰を入れてない現時点で議論してもなぁ。。(というか、ログを見る人間ならわかると思いますが、世の中に"正確なデータ"など存在しない)

で、重要なのは広告代理店のメディアプランニング業務は"Comp Index"という項目を使うだけで、経験と勘よりも正確なプランニングがデータに基づいてできてしまい、いずれAdWordsのプレースメントターゲットとつながるって所だしょう。Comp Indexとは、つまりはどんだけその対象サイトがネット全体と比べて乖離してるかっていう指標。自サイトや、自サイトと似ている大きなサイトを投入して実行すると、ポンと答えが出るわけです。大型サイトは代理店の扱いなので、それ以外が重要。

サイト指定の、いわゆる"アドマーケットプレイス"は、この機能があってこそ成立する。単なるサイト分類とかデモグラ数値とか、まったく意味ないし。さらにUVの推測値が違ってたってたいした問題じゃないわけで。ぶっちゃけどうでもいいことでしょう。ヒトに納得性を与えるだけの、Googleらしからぬ材料なのですから

今は最小単位がドメインなので使い物にならないけど、これがサブドメインやAdSenseグループやディレクトリ、ブログのID単位になってくると・・・2001年宇宙の旅でいうところのモノリスとの遭遇ですね、ボーマン船長。

Stop, Dave. I'm... afraid. Daisy... Daisy...

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CCC(カルチュアコンビニエンスストア;TSUTAYA)がカカクコム含むデジガレグループに出資しDNP+出版社連合がブックオフの筆頭株主になりさらにDNPは主婦の友社の議決権39%を取得し旧型SNS次々と撤退しビカムがアラジンにデータ提供しビデオリサーチインタラクティブネットレイティングスが同日にモバイル視聴率測定を発表したり、とものすごい、いろいろと象徴的で感慨深い一週間。これは楽しすぎる。世の中は正しく、原理通りに動くんだなぁ。

さて、どこの株買うか。

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我が社のメンバーも50人を超え、完全に狭義の"ベンチャー"の時期を終えたことを痛感する。よく耳にすることだが、1つのビジネスユニットにとって、50はマジックナンバーだろう。

スピードよりリスク低減。ベータ版よりブランド。手を動かすより調整。責任の所在を明確化して分業。初期メンバーは特にワークスタイルを切り替えないといけない(特に俺)。切り替えられない場合は去るしか無い。ベンチャーは巨象が一歩を踏み出す前にチョロチョロ進む鼠。脱ベンチャー宣言の後は、赤い海で巨象に正面から闘うためにあらゆる手法を切り替えねばならない。一歩先行きひとひねりする桂馬的ベンチャーと、とにかく先端駆ける香車的ベンチャーがあるが、いずれも敵陣に入れば通常は成金になるべきだ。

30で水着着れるのはほしのあきくらいなもんで、米倉涼子を目指さないといけないってこった。

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海外ニュースや海外ブログの情報は社内向けにだけ共有していたのだけれど、なんだか内向きで悲しい気持ちなので、このブログで。まだまだこの業態は競合を出し抜くよりも啓蒙が必要なフェーズだので。先行者メリットが小さく、最終的には実力で決着つくって理由もある、政治力以外だと。

さて。

以前から非常にスマートなエントリーを連発していた、元RightMediaのMike氏が、またまたすばらしいエントリーを上げています。(ちょうど俺が一番書きたかった記事だった)

I don’t care who you say you are, what do you DO?

Ad Exchange(アドマーケットプレイス)が登場してから数年間、この世界の変化が止まっていることを嘆いています。各社がバラバラの呼称で自サービスを定義するので認識が混乱しているため、プレーヤーをまとめてくれています。以下抜粋。

サービス
自社メディア販売
 CPMと収益の増大
他社広告枠の再販
 他社の枠の買付額と広告主への販売額の差益の最大化
枠もしくは広告主の代理
 固定マージンで媒体を助ける。枠収益の最大化か広告主のROI最大化
データアグリゲーション
 ユーザーデータの集約と再販。SafariとIE8を嫌っている

テクノロジー
内部アドサーバ
 自社ネットワーク内でのみ稼動する。テクノロジーを競合優位性と見なしている。
外部利用可能アドサーバ
 アドサーバ利用ライセンスを第三者企業へ提供。複数の企業が同一プラットフォームを利用することで、集約と連結機会が提供される。
内部トレーディング
 外部利用可能アドサーバを通じて枠の売買ができる。規模が大きいほど価値が上がるネットワーク効果。
買付API提供
 購入側がクリエイティブのUPや管理できるAPIを提供。
販売API提供
 いくらで購入されるかをリアルタイムで要求できる。
※上記リストにクリエイティブオプティマイズ・BT分類・コンテンツ解析は含まれない。

と定義した上で、結局は各事業者ごとにやっていることはバラバラなので、単純に事業者に呼称を付けることはできないよ、というオチです。

日本における「アドマーケットプレイス」という呼称は”広告主が媒体を選んで直接取引をする場所”というのが大方の認識だと思われますが、それは米国で"Ad Market Place"や"Ad Exchange"と呼ばれるもののごく一部の機能であるということです。日本のアルファブロガーの方でも上記の1対1取引を前提にして説明をされる方が多いのですが、おそらくこの1対1取引だけではネットワークが成立しないでしょう。日本でも数社が「アドマーケットプレイス」を手がけていますが、いずれも1対1取引のものです。

なぜウォール街とこの世界を同一視するのか、その一端が覗けると思います。複雑怪奇という意味でも。



ところで、このブログのサイドバーの一番下のメールのアイコンをクリックしてメッセージを送れるようにしました。Livedoorアカウントが必要ですけれども。

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NHKスペシャルは実に面白い。沸騰都市シリーズの後は『マネー資本主義』。初回の今回は米国の投資銀行の興隆から没落までをざーっとおさらい。

番組中、何度も身につまされる思いがした。なにしろ、アドネットワークや行動ターゲティングは、彼らが生み出した金融商品と実に似ているからだ。

このブログでは何度も言っているが、俺は金融商品や金融工学それ自体が悪なのではなく、本当のリスクが見えなくなって暴走して売りまくった部分が悪であると考えている。だから、途中までのストーリーにはえらく興奮させられる。エンロンのドキュメンタリー映画を観た時もそうだった。

行動ターゲティングやアドネットワークは、これからもう一発伸びる。計算機の進化で。今のブームは、コロンブスがアメリカ大陸をアジアと思い込んで死んでしまったような段階で、こっからがもっとすごいことが起きてくる。

その時に、自分がウォール街の彼らと同様、音楽の鳴っている途中にダンスをやめられる自信は、無い。乱痴気パーティーと化したフロアを適度に鎮める存在が、みんなにとって必要だ。みんな強欲だから。

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iPhone RFID: object-based media

これ、iPhoneにRFIDリーダを取り付けた試作機を作ったというもの(RFIDとは、ざっくり言えばICカードをカードじゃなくして簡単にしたもの!?)。ヤバすぎです。とりあえずはこのビデオを観て頂きたい。


iPhone RFID: object-based media from timo on Vimeo.

日本ではおさいふケータイが結構普及してますが、あれは(ICカードと同じ)アンテナがケータイに載ったものであり、これはICカードリーダ(読み取り機)がケータイに載ったものであり、まったく逆なんですねぇ。SuiCaでいうところの、改札機とケータイが合体したということ、カードと合体じゃなくてね。

何にこんなに感動してるかと言えば、その無限に広がるビジネスの可能性。ありとあらゆるものに、ケータイのスイッチを埋め込める、しかも安価に。今の2次元バーコードの多くは代替可能だし、クーポンや広告の類いの展開も無限大、案内系の用途にも使える。GPSが場所(のトロトロした探索)なら、これはアクションと言えるかもしれない。しかも高速レスポンスの大画面、適度なプッシュなら最高。行動ターゲティングも、プライバシーうんぬんを言わせぬ位、役立つサービスを提供できれば、いけるだろう。それはもやは行動"ターゲティング"っていう広告サービスじゃないと思うけど。

メリットはそっち側だけじゃない。ICカードリーダーの宿命である通信と電源は、ケータイだから不要。つまり、様々なICカードサービスの普及の最大の阻害要因であるICカードリーダの店舗/場所への設置コストが極限まで小さくなる。コストはケータイメーカーに行くわけだけれども、アップルのようなプラットフォーム提供者がサービス事業社から一部を徴収すれば回収できる、ユーザーやタグ設置者には1円も払わせずに。App Store方式。

セカイカメラがちょっと話題になったけれども、カメラをかざしながら歩いたりすることって現実的にあるか?やっぱ、無線だと思うんですよね。なんにでも(ほんとの意味で)タグ付けできるわけで。

2年後くらいにはiPhoneに実装して欲しい。そしたら行くしかない。そこに山があるからだよ、君。

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どうでもいいことtweet.

はんにゃで笑えない俺って、旧世代?

セブンイレブン、セブンプレミアム比率増やしすぎじゃね?つーか、もはやユニクロと同じくSPAじゃね?広告業界のはしくれとしては、プライベートブランドはおもしろくないっす。

映画版『ジェネラル・ルージュの凱旋』を観て堺雅人のかっこよさに影響されて今度は小説を読みはじめた。小説読むの久しぶりすぎ。

三茶の家の水道ガス電力を解約していない。モデムを返却していない。原チャリを置きっぱなしである。

今日は会社の中庭で、風の中で仕事しました。人生は上々だ。

GyaO事業のYahoo!救済で、USENの塩漬け株をようやく一部売れた。●十万円の含み損で、もうほとんど紙切れですけどね。残りはUSEN本体が買収される時のプレミアム待ち。ラスト一枚になったら叫ばなくちゃいけない言葉は"UNO!!"

データマイニングはやはり対象業界の知識が十二分に必須だ、と日々実感。アルゴリズムが日本刀なら、業界知識は肉体であり剣術。どちらが欠けてもならぬ。切れ味鋭い刀も、持つ人が持たねば鉄の棒。外部へのマイニング委託とかコンサルの無いASPサービスって、ちゃんと機能するんかね?

数年後、GoogleとFacebookは"ビッグブラザーズ"になるけど、Twitterは小鳥じゃないかと。Twitterが大儲けできるなら、とっくにWebメールとかBBSとかメッセとかRSSリーダーがきちんとマネタイズできると思うんだが、なぜにアメリカ人そんなに大騒ぎしている?

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本日、京都の新居へ荷物が届き、晴れて新生活で。と同時に、もう三軒茶屋ではないので、『三軒茶屋の宣伝番長』は隠居。仮のブログタイトルは『Defining the Future』。

「なぜ京都?」という質問はされすぎて適当に答えてしまっているJ-POPアーティストな感じなのだけれど、説明するにはこれしかないと思っている。ソニーの前身である東京通信工業の設立趣意書である。”自由闊達にして愉快なる理想工場”の部分だけがあまりにも有名ですが、ここは全文を掲載したいし、読んだことない人は是非以下の文章を一字一句もらさず読んでみてほしいのです。

東京通信工業株式会社
会社設立ノ目的
一、 真面目ナル技術者ノ技能ヲ、最高度ニ発揮セシムベキ自由豁達ニシテ愉快ナル理想工場ノ建設
一、 日本再建、文化向上ニ対スル技術面、生産面ヨリノ活発ナル活動
一、 戦時中、各方面ニ非常ニ進歩シタル技術ノ国民生活内ヘノ即事応用
一、 諸大学、研究所等ノ研究成果ノ内最モ国民生活ニ応用価値ヲ有スル優秀ナルモノノ迅速ナル製品、商品化
一、 無線通信機類ノ日常生活ヘノ浸透化並ビニ家庭電化ノ促進
一、 戦災通信網ノ復旧作業ニ対スル積極的参加並ビニ必要ナル技術ノ提供
一、 新時代ニフサワシキ優秀ラジオセットノ製作普及並ビニラジオサービスノ徹底化
一、 国民科学知識ノ実際的啓蒙活動
(さらに詳しくはこちら

俺が京都に行く目的は、この設立趣意書がほぼ説明してくれているし、京都はそれを実現に近づけることのできる場所だと考えるから、である。創業当時は戦後の焼け野原、社員20名程度(俺の今の会社より断然小さい!)のベンチャーを立ち上げた井深さんが作ったこの文章、いま読み返しても泣ける。


で、新ブログの仮タイトルである『Defining the Future』。"Define"とは、輪郭をはっきりさせる、明確にする、定義する、特徴づけるとかの意味であり、日本語にはバチコン当てはまる言葉が無いから大好きな言葉なのです。俺の今の人生のテーマでもあり。(コンタクトの「ワンデーアキビューディファイン」は黒目の縁をくっきりさせるからディファイン、そんなイメージ)

Defining AudienceやDefining the Media、Defining the Businessとかを突き詰めると、結果的にDefining the Futureになるってわけで。もう少し言えば、これまで見えなかったものも、コネコネしたり突き詰めたりしてると、ぽわっと浮かび上がってくる、そんな感じ。ま、変えるかもしんないけど。

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http://www.ntt.com/release/monthNEWS/detail/20090325.html
http://www.digitalforest.co.jp/archives/2009/03/post_4.html

日本のアクセス解析系総合事業としては最大手であろうデジタルフォレストが、NTT Comに事実上買収された(議決権完全掌握)、たった24億円で。

この流れはどうもようわからん。苦しいにせよ、近づくべきは広告会社なんではないのか?この事業ドメインで圧倒的に世界ナンバーワンであるオムニチュアが最近広告会社WPPの資本を入れたように。

この領域はマーケのプラットフォームにならなければならないのに、大手企業相手に無理矢理ねじこむって流れよね。お互いにとって、大丈夫なのかなぁ。とても儲かる事業ドメインでも事業形態でも無いし。クライアントの立場では、オムニチュア使ってくれって話だし。というか、広告会社以外の大企業はあんまりサイトの上位レイヤーに足を突っ込まない方が良いと思うけどなぁ。従業員1人あたり売上がいかほどか。アクセス解析に基づく最適化などは、通常の売上と比べて何%上昇させることができるかが価値であり、その数%に対する対価って、インフラコストと比べたらゴミみたいなわけで。で、どうせゴミみたいなコストなら世界最高のもの使いたいじゃん。ゼネコンがコンビニの店舗領域に足突っ込んで、ゼネコン配下にCVSコンサルがいるような、そんな違和感。

オムニチュアはクライアントの顧客DBとのインターフェースを充実させることに奔走してるわけで、やっぱこっちの方向だよなぁ、と。買収でPUSH案件が増えるのと、オープンな立場でPULLでI/Fを用意しておくの、どっちが良いんでしょう??24億円で買う広告会社無かったのかなー。なんとなく、「もったいないなー。」って思いました。

ムーアと銭ゲバ

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franken最近は仕事が順調にいっており、今日も祝日だと落ち着かないくらいであります。作ったロボットが人間を超えたのを確認すると、もうそれは得も言われぬ感動であり、フランケンシュタイン氏に近づく自分に恐ろしさも感じる今日この頃。

ただ、やはりあらゆる環境が全然足らん。モルモットの部分を拾い集めて抽出して繋ぎ合せて人造モルモットを作るような、下処理の手間とスケールの壁。もし、材料を、ぜんぶ、しかも瞬時に処理できたら、筆舌し難き喜びであることでしょう。下処理にほとんどの時間を割かれてしまうのだから。某社が常識的にありえない環境によって人材を吸引するその誘惑たるや抑え難きものがあるのだらう。

ただボクは、やりたいことができればそれでいいっす的な人間でもなく、私生活をよく知る人ならご存知かと思いますが、銭ゲバでもあるわけで。多くの人はそれに地位や名誉も影響させるわけで、ネット業界(≠IT)は株式保有者以外の給与水準は低水準だけど他の部分でリカバーしている構造で。金融系は逆で、ほんとタメと話しても絶望しちゃうよね。まぁその方程式が閾値を超えると離脱するわけね。大学生の頃から、報酬は企業にとってそのヒトの欠かせなさの価値に収斂されるべきと考えてまして、ちょっと適合しない業界があるよねー、特に最近。

で、環境に関してはムーアかどうかは知らんがムーア的な世界で進化はしてくので待ってりゃ解決されるが、銭はその時代に応じて稼がないとしょうがないっつー話。ゴールドラッシュでは労働力が大型重機によってあっという間に無価値になるが、金鉱を的確に掘り当てる技術こそ銭を生み出す源泉。フランケンシュタイン氏が死.体集めに奔走した時間や死.体集めスキルはいずれ無価値になるが、蘇生技術はliveなわけdeath。

くやしいです[ビジネス]

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kuyashiidesu2

くやしいです。

この決算は。

ヤフー井上社長、一問一答

株式会社ヤフー 2008年度第3四半期 決算説明会資料 (PDF)

ヒト・モノ・カネを最大限活用した感じですね。ここではあまり多くを語れないですが、モノ分類に入るであろう、幕府であることそのことと、幕藩体制による参勤交代。きれいな言葉で言うとシナジー。彼らにしかできないことを、世の中へのサプライズとか株式市場なんて無視してひたすら進んだ結果なのでしょう。

さらに個人的にすごく気になっているのは、幕府の管轄下に気になるヒトが入っていることである。俺の唯一の仮想敵であり、ドラゴンボール的にいえばフリーザさんである。今は正直まったく歯が立たない。

くやしいです。

kuyashiidesu2

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品質管理のためのカイゼン入門 (日経文庫)品質管理のためのカイゼン入門 (日経文庫)
著者:山田 秀
販売元:日本経済新聞社
発売日:2006-02
クチコミを見る

大学の頃に『カイゼン』や『QCサークル』は勉強し、去年頃に『6σ(シックスシグマ)』は少し調べたんだけど、ちょっとあらためてこの領域を復習してみた。

この本はカイゼンの超入門書。2日で読める、ほんとに。この本を読んだだけでは自らの業務改善にはそこまでつながらないが、自分が今後どこを強化していくべきかがわかるはず。そして、なぜ統計学の基礎を学ばなければならないか、その理由もわかるはず。どう業務に活かすのかがわからないと、業務と学問とのデスバレーは埋まらない。(この本を読んでもその感覚がわからなければ違う方向性を目指すべきかもしれない。。)

『カイゼン』という言葉を聞くと製造業が連想されますが、これはウェブ業界においても十分機能するはず、いやむしろ我々にはログや管理システムの類があるので、製造業よりもよっぽど手がけやすく、効果的なはずである。なのに、カイゼンに成功した類の話はとんと聞かない。きっと、これまでは業界自体が赤ん坊から青年まで成長を続けていたため、カイゼン活動が軽視されてきたんだろう。米国で勃興した自動車産業がしばらくは成長を続けたが、QCサークル&カイゼン活動を積み重ねた日本が高品質のクルマを製造し追い抜いたように、ウェブ業界でもこの先勝敗を決するのはカイゼン活動じゃなかろうか。一発狙いする人は一発狙いをしていただくとして。どんな理由であれ、トヨタ販売台数2008年世界一はうれしい。

『カイゼン』は、地道な作業が良いとかそういう日本的な美意識とは実はぜんぜん違うのである。言い換えれば、全体に影響を与えないような小さな改善活動なんてやってる暇あったら、もっと効果的な部分やろうぜ、と。徹底的にデータを収集し、データによって論理的に判断する。正しい統計処理で思い込みを排除する。(データっつうのは、○○白書とかの類ではない。自社で収集できるあらゆる事象である。営業フローだって対象範囲。)

本当に強い組織は、なかよし組織よりも、多くのメンバーがカイゼンの教育を受けている組織、そしてデータで判断できる組織だろう。正しい指標のデータを正しく集めて、正しく判断することが重要なので、これらの勉強せずに「データ集めて判断しました!」では大半が間違うしデータを集めた時間の方が無駄だ、と俺は経験的に思う。

とはいえ勉強した人は教育する稼動が取られるし部門越えるといろいろ面倒だから音頭とりたくないという囚人のジレンマ。(まぁ俺も絶対やりたくない。)そこで出てくるのがコンサルなんだろう。最近ようやくコンサルの意味がわかってきた。業界ごとの業務に精通したコンサルは、確かに価値がある。だけど、普通の会社じゃコンサルお願いする余裕なんてあるわけもないから、窓際の管理職が徹底的に勉強してやればいいのだ。背水の陣のミッション振って。フローの洗い出しによって部下の仕事を(初めて!?)把握できることにもなるし、ロジカルシンキングの教育にもなる。

本書に関して言えば、効果検証の部分のボリュームがもうちょっと欲しかった気が。個人的にはAHPで取るべき戦略を評価するって点は新しい気付きでした。いずれにせよ、筆者も言っている通り、次に自分の読む本を選定するための本です。

自己啓発本読んで、3日しか持たないエナジーを充填する繰り返しの人は、カイゼンの勉強がオススメである。

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今、京都行きの新幹線の中です。新幹線のクルーを見ていて思った。

俺の仕事は広告なわけですけれども、広告を、天候や機体などによって大
きく変化する環境を読み、快適なフライトを提供するパイロット的な業務
と、新しい広告配信を生み出す、言わばロケット開発を同時にやっている
わけで。

本当はロケット開発に集中したいのだが、いろいろあってパイロット業務
から離れられない。しかも、ロケット開発には想定だにしていなかった、
本筋でない部分での障壁が次々と現れ、設計図はできているのにロケット
台は更地という状態が続き、いいかげん堪忍袋がチリチリに。またカズオ
になっている俺の反省文でした。

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広告批評の1月号を読んでいて、なんだか胸の中がモヤモヤだらけ
になってしまった。長年の広告批評ファンなだけに。

天野さんとジャーナリストのひととの対談が、なんというか、ノスタル
ジックになってしまっていて、あるべき未来を語っていないことがひと
つ。

もうひとつが、テレビが面白くなくなってるというおおかたの認識。俺は
テレビが面白くなくなってるわけじゃなくて、ぼくらがコンテンツに対し
て舌が肥えたんだと思うんだけどねぇ。昔の番組をスカパーでたまにみた
りすると、すごくつまんないし。(初恋の人美化現象説)あと
は他の楽しいことが増えた。

だけどほんとにいいたいのはそんなことじゃなくて。さまざまなメディア
に関わる人々へのTVに関するアンケートの項目として、「Q.3
デジタル化やウェブとの連動によって、テレビに新しい可能性が生まれる
とすれば、それは具体的にどういうものでしょう?」って質問の意図がよ
くわからないのです。

そもそも俺にはテレビのデジタル化がコンテンツ制作や広告クリエイティ
ブのプレーヤーに何の変化をもたらすのかをまったく理解できてないノ
ダ。放送に関わる、主に裏方の部分はもちろんおおいに変化があるだろう
けどね。高精細になって16:9になる以外、どう変わるのだろう??
我々インタラクティブメディア側のえらいひとにも「地デジ化によっ
て〜」といっているひともいるのだけど、どうもよくわからないのです。

"受像機"から"ディスプレイ"へ変わるのなら、それは
大いなる変化だと思うのです。つまりは放送電波のデコーダーから、あら
ゆるメディアのコンテンツの表示機器へと変化すれば。さらに言い換える
と、放送界の垂直的世界から、コンテンツ表示装置としての水平的世界
へ。これをデジタル化と呼ぶならチョーすっきりしちゃう。

さらには、今月の広告批評を読んでいたら、この垂直モデルで生きてきた
方々と、水平にネイティブな人間は、きっと宗教の違いのように根っこか
ら超えることのできない壁があるのだなぁと痛感してしまった。俺はテレ
ビ局の中に制作部隊が大組織として存在してたり、制作会社と共に番組を
つくって独占的に放送してることが、むしろ不思議に思えてしまうんで
す。もちろん、今の業界構造や現行法で水平化なんてできようはずもない
のは百も承知の上、そういう話でなく。

俺はほんとにテレビが大好きで、見る番組はぜんぶハードディスクに録画してる。さらにスカパーにまで加入してる。だから局とか放送時間とか覚えてないし。コンテンツをハードディスクにからとり出す感覚。これからのマジネイティブ世代も、普通に考えたらそうなると思うんだけど。

と、とりとめのない長文を、iPhoneのキーボードから打ちました。
さすがに大変。

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CCC、ポイントカードで提携先の販促支援

つい先週、なんも知らずにこんなエントリーを書いたら、TSUTAYAは本当に進めてたみたい。Tカード提携企業だけが対象のようだけれども、いつかネットワークが拡大しきった後には壁を撤廃するでしょう。その頃には強大なパワーが備わってるわけで、1パートナーがうだうだ言っても「あっそ。」ですな。

今後は堅牢なセキュリティシステムと提携企業同士の制御を行える仕組み、さらにターゲティングのマーケットを地道につくっていけば、ニッポンのプラットフォームが見えてくる。

プライバシーはシステムの堅牢さではなく、ユーザーメリットのトレードオフんとこ。ネットワークは磁気カード vs 非接触ICカードという技術よりもビジネススキーム。(あれ?そんなプロダクトがあった気がする。手がけていた気がする

ネットの世界では、Facebookがこういう感じになってくんだろう。mixi年賀状がうまくいったみたいなのも、こういう枠組みですな。親愛なるプラットフォームの世界。

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今年も残すところ2時間を切りましたが、テレビを見てらんないので、ベタに俺的2008年五大事件を酔っ払いながらお届けします。とりあえず大晦日の格闘技は減ってよかった。

(1)ウォール街の崩壊
ウォール街を支えてきた金融工学を、まさに勉強している最中にとんでもないことが起こったもんだから、この衝撃は皆様以上のものでございます。世界中の叡智が結集すると、限界を超えてしまって、過去の経験からは予想できないことが起こるだなぁ。まさにバベルの塔で、世界が米一極から、多極になる転換の年なのかもね、数十年レベルのタームで後年振り返っても。
ただ、金融工学自体は悪ではないはず。無茶をしなければ誰もがハッピーになれる知恵であるはず。ダンボール入りのハンバーグが広く出回ってしまったからいけない。おいしくて健康を害さない、安いハンバーグはすばらしい。

(2)新世代スマートフォンの登場
というかiPhone 3Gの登場です。完全に世界が変わりました。日本で売れてないとかいう議論はどうでもいい。タッチパネルが押しやすいか押しにくいかとかいう議論はもっとどうでもいい。
来年からはAndroidの動きにも注目。

(3)日経平均一時7000円割れ、1ドル90円超え
常識ってもんを超えた瞬間。高倉健がハッスルに参戦するくらいの衝撃。保有銘柄の中心が輸出銘柄だったもんで、個人的にも結構痛手は受けました。日経平均やドルの"平時"っていくらなんだろう?と考える大晦日。
マスコミや評論家も上半期はあれだけ日本沈没といってたのに、何事も無かったかのように米国批判に走るあたり、おもしろいっすね。手のひらを返したように日本はすばらしいと口々に。

(4)MicrosoftによるYahoo!買収騒動、GoogleとYahoo!の提携画策
沙羅双樹の花の色、盛者必衰のことわりをあらわす。どんなに栄華を極めていても、次の時代を読み、果敢に舵を切らねばならない。そして経営者の責任も痛感した一年でした。

(5)あおいちゃんがかわいい
今年のかわいさは尋常でない。これは事件だ。

ということで、良いお年を。

読み終わった本というモノ

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donadona_booksサザエさん的年中行事をほとんどやらないわたくしですけれども、大掃除だけはやります。

今年、ブックオフという天道かちり紙の畜生道、果たまた火の燃えさかる地獄道へ突き落とされる、輪廻の世界を漂うのは彼ら。本のフローが年々加速してます。

これは、確実にインターネットに影響されてる。インターネット的世界になると、情報量は公文塾の世界から天文学の世界へといざなわれるわけで(量の問題)。また、情報はすぐ陳腐化するもんで、古い本の大半は役に立たない(スピードの問題)。読んだ本をとっておくことは、もうデメリットの方が確実に大きくなってきてる。iTunesとiPodによって、CDがむしろ邪魔になってきてるように。物理的問題はもちろんのこと、検索性が重要になる、爆発後は(iPodはこの問題を完璧なまでに解決した)。で、本をとっておいても、なにより「あれを本でもう一度調べよう」なんて思うことは現実ほとんど無いわけで、いままで27年生きてきた経験則からは。パラパラとめくるという、あれはイマジネーションにとっては良いのだけど。

おそらく数年後には日本の出版界もGoogle Book Searchの適用範囲を広げていくでしょう。ということで、今年はひときわばっさりと捨てた。「本」というのはコンテンツにとっての一形態でしかないわけで、紙にとどめておくことの方がかわいそうなことなのです本当のあるべき姿は、コンテンツに対して対価を支払うべきなのにね。

たとえば、書籍は3,000円でデジタルだと2,000円。書籍を購入した場合はデジタルの無料閲覧権がもらえる。で、本は最初に全文を読むためのものになり、デジタルは部分を調べたり検索から呼び出されるためのものになる。本は古本が当然のように流通するようになり、古本でももちろん出版社へコンテンツ料が支払われる。これが、既存の枠組みを想定せずに、フラットに考えた理想像だと思うんだけど、これいかに。あくまでも、「本が滅びる」と狂言を言ってるんではなく、役割による棲み分けができるようになればより世界がすばらしいのになぁ、ということデス。

大掃除してたら、昔の大学のノートが出てきた。昔はつまらなかったことが、今読み返すとこんなにおもしろい。しかも、やはり大学でやっている内容は不変的なことが多い。やっぱ大学は社会人になった後でいくべきだってな話はまた別の機会に。。

日本の図書館がすべてスキャンされるのはいつの頃だろうか。

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DACとビットワレットがEdyによるマーケティング事業を展開するLLP設立(PDF)

というニュースを見て、いよいよ異業種連携の胎動が見えてきたなぁと面白く。つまりはEdyユーザー個々に対して適した広告を配信したり、ユーザーデータを企業のマーケティングに活かしたりする事業の検討をはじめると。で、まぁここはきっとうまくはいかないと思うんだけど、俺がずっと気になってる企業が株式会社Tカード&マーケティング。TSUTAYAのTカードを発行管理している会社。

EdyにもTカードにも共通して、異業種横断での購買履歴はめちゃくちゃ有用なことに間違いない。あるお店だけのポイントカードのデータとか、コンビニだけのデータは、その人をよく知れないからあまり有用じゃない。だけど、TカードはレンタルCD/DVDも古本もよく行くガソリンスタンドも居酒屋もカラオケもスポーツショップもスーツも引っ越しもホテルも知ってる。どこまでのデータが使えるかはわからないけど、ひとつのIDでぜんぶつながってるはず。

統計処理すれば、俺が宮崎あおいを好きな確率は99%であり、次に公開となる映画『少年メリケンサック』を渋谷近辺の映画館に見に行く確率は75%である、というくらいのデータは導き出せるはずなのに、何のアプローチもしてこない。残念です。ある程度近くの映画館から300円値引きチケットがあれば、少し遠くてもその映画館へ行くのに。好きになってもらうための広告ツールではなく、競合他社から潜在顧客を奪ってくるための"スイッチャー"ツールとして。販促として5円÷1%=500円/人はできないけど100円÷30%=333円/人はできる。

なぜEdyじゃうまくいかなくてTカードがうまくいくと思うのかと。まずプッシュでアプローチできる個人情報、つまりはメルアドと住所をTカードは必ず持ってる。Edyの多くは収集できていないはず。特にTSUTAYA会員は半額メールを受け取る為に、相当にポジティブにケータイメール受信を許可している。さらにはクレジット会員には毎月明細書を送付しているから、チラシを同封できる。果てはTSUTAYAというリアル窓口があるから、モノが存在するものでも授受しやすい、配送網は無さそうだけど。

ビジネススキームとしても。Edyは手数料を支払うもんだから、加盟店は大きくは広がらない。Tカードは、ポイントプラットフォームを貸し出すものであり、もちっと広がりやすいし、ユーザーメリットもポイントなので大きい。(Edyがユーザーへ与えるのは利便性だけ)

また、電子マネーは数万円の高額商品には使われないから購買履歴に偏りが出てしまう。ポイントは高額なほど大きくなるから、積極的に使う。マーケティングに有用なのは、一般的に高額商品。

今後、TSUTAYAディスカスやネット配信がさらに普及すれば、家の中もひとつのレコメンドチャネルに。VISA/MASTERではできないことが、できる立場にあるのがTカード。企業に対してマーケティングデータを提供するプル型データ活用だけじゃなく、プッシュでマーケティングを行って、アグレッシブに攻めればいいのに。広告を情報として届けられる、数少ない立場にあるのに。

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次世代マーケティングプラットフォーム 広告とマスメディアの地位を奪うもの
次世代マーケティングプラットフォーム 広告とマスメディアの地位を奪うもの


著名ブロガーでもある時事通信の湯川鶴章氏の新書。
非常に乱暴なまとめ方をすると、CRMは単一ベンダー・単一チャネルに閉じたものではなく、マルチベンダー・マルチチャネルになって行くよ、既存の”広告”だけの視点しか持ってないと危険だよ、という感じ。

総論は賛成なのだけれど、アドネットワークや行動ターゲティングを作る者の現場感として、各論は「どうかねぇ」といった感じ。

Web、特にcookieを利用したターゲティング技術の発展は目覚しいものがあって、有効性に関しても間違いないという確信はある。アドネットワークやAd Exchangeにしても然り。さらに進化するのも間違いない。だけど、それがAPIによるベンダー連携やマルチチャネルで、となるとどうなのか。具体的には、プライバシーを保護した上でcookieの壁を越える何らかのイノベーションが必要だし、各事業者のビジネスが成立しないといけない。

この本の中で大きくフォーカスされているOmniture1社とってみても、普通のサイトではとても導入できるような金額じゃない。もちろん中小サイトは導入できないし、大手の中でもすでにWeb事業で大きく黒字化できているような「既存の勝ち組サイト」でなければ入れられない。Salesforce.comなども組み合わせたら、さらに。結局はこれまでのSIerによるCRMシステム構築のような金額にまで行きかねないのでは、と。もちろん各ベンダーのユーザーインターフェースは非常に優れてるから、SIerが作るものより使いやすいだろうけど。

さらに問題なのは、クライアントのノウハウ&スキル。今の現場感からすると、まだまだだろうなーって感じ。クライアントはもちろんのこと、インタラクティブ系代理店だってまだまだなんだから。リスティング広告が脚光を浴びてから数年、リスティング広告はもはや工場の職人技みたいになってますけど、これがさらに拡がるのだから大変。キーワードっていう職人技よりも、マーケティングの思考が必要だし。

ベンダー側からすると、Googleの無料ツールなどへ対抗して各社に値下げ圧力がかかると、きっと撤退せざるを得ない。仮に安く提供して導入企業が増えても、コストに見合わないでしょ、ノーコンサルにしないと。で、結局Google一社でまとめた方が良くね?って。

あと、特にデジタルサイネージの章で、広告効果測定がメディア収益が伸びることへの必要条件であるともとれる内容に?効果測定って、十分条件なんでは?既存のマスメディア広告は過大に予算が投入されているので、ここは値下げされるべきでしょうねー。これは測定できないがゆえの功罪。測定できる=本当の価値が算出できる→ネット広告は効果がある&効果があるものを選別できる→ネット広告市場拡大。で、デジタルサイネージってどうよ?そんなに価値あるんだっけか?

じゃーお前はどう思うんだって言われると、PCのWebはPCの世界に閉じたターゲティングやイールドマネジメントツールの進化によってしばらく発展を続けると思います、さらにはFacebookやiPhoneのようなプラットフォームによって、広告を超えた新しいマーケティングは次々と生まれてゆくんだろうって、思います。それ以上はわかりまへん。(いつもこのオチ)

ところで本の中で頻出する「サザエさんの三河屋さん」って、俺知らないんだけど。。

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基本的には誰かのブログ記事やニュースはソーシャルブックマークでしかピックアップしないんですが、この記事はネットビジネスされる方にはぜひ読んでいただきたいので。

今後のWebパワーバランス / iPhone 3G Wiki blog

ここまで低いレイヤーで、iPhoneやAndroid(Googleの作ったケータイOS)の存在を考えたことはなかった。澄みきった湖の気分です。夏深き青空そのものです。ん〜、Webkit!

もともとはiPhone 3G WikiというiPhone情報を掲載しているWikiだったのだけれど、ニュース部分がブログとして独立してからは唸ることしばしば。

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PCのWebにとっての検索エンジンは打ち出の小槌であることには誰も異論あるまい。で、最近、モバイルにとってのGPSも打ち出の小槌なのだという思いが確信に変わりつつあり。

iPhoneにAroundMeというアプリがあり、ただ単にGoogleマップの店舗とかの情報をカテゴリごとに、GPSで近い順に並べる(リスティング)するだけのもの。たとえば、今俺が三茶の家で起動して、[Coffee]のボタンをワンクリックすると、三茶のカフェが距離が家から近い順に出てる。で、カーナビみたいにナビ(マンナビ)してくれる。それだけなんだけど、使える。日本語化されてすらいないんだけど、説明書は必要無い、っつーか無い。

Web上でのリスティング広告は、お金を払うことで、ユーザーが目的のサイトへ行こうとする時の検索結果画面上で目立たせるものでした。これがモバイルの場合はリアル世界と連動できるわけです。つまり、ユーザーが近くのお店を探した時の画面で目立たせることで、フィーをいただくことができるんじゃないかと。

PC世界でGoogle AdWordsが[入札額×品質スコア]順なら、モバイルなら[入札額×GPS距離指数]順とかって考えたら、チョー楽しくね?109あたりにいるやつに道玄坂のエステサロンは500円で1位表示できるけど、品川のショップは10,000円出さないと1位取れないとかね。

さらに店頭での簡易な認証機能を持たせれば、コンバージョンの把握もできる。ユーザーには特典付けて。ぐるナビのプリントみたいに。アフィリエイトだってリアル世界で。海外でよくいる、お店や旅行代理店に連れて行って紹介料をもらっているお兄ちゃんと同じモデル。

中高生のメールやBBSのような膨大なコミュニケーショントラフィックやケータイ小説にはほとんど価値が無い。特に広告価値はゼロに近い。誘導価値はあるかもしらんけど。

いよいよ”広告”じゃない、なんていったらわかんない広告の時代がやってくるんだろう。インターネットに初めて触れた大学1年生のあの日、AdWordsの仕組みを知った前職ん時のあの日に次ぐ、第三の大きな波が来とります。

モバイル地域情報は、今の検索エンジン競争並みの争いが起こるだしょう。ここ掘れわんわん。

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ついに松下が終わった。Panasonicへ。で、その告知に肩透かし。

なんだろう。こんな一大イベントなのに、お祭りを開催しない。空気のようなCM、空気のようなコピー。地球に優しそうな感じ。で、とりあえずドリカム。

あえてなの!?これから何かが起こるの!?このまんま終わっちゃうの!?これがあえて、意識してそうなんだとしたら、ある意味でものすげぇリスクテイクな気がする。

松下は学生時代にインターンやったからいくらか内部を見たんだけれども、当時は改革の真っ只中で、社内のカオス感が学生にも伝わってきた。(愚痴も聞いた。)今は新しい形になってるのかなー。少なくとも当時の俺には松下はまったく魅力的に感じなかったので、就職する気は失せたんだけど。(今では電電に行くよりは良い経験できたかもなぁとは思ってる。。)

松下の前・現経営陣はものすごく尊敬してるんだけれども、CMはイケてないよね。とりあえず小雪と綾瀬はるかだよね、っていう。

日立って、クリエイティブ素敵ですよね。特に世界ふしぎ発見の長尺CMとか。日立のCMは大好きなんだけど、日立製品を買おうとか就職しようっては思わない。

広告って難しい生き物だよね。

Googleが日本でYahoo!に勝つためには、テレビCMだろってずっと思ってんだけど、どうだろね。

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