グローバル化とプロファイリング
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と宣言して、たるみがちな英語学習に活を入れてみる。前回スコアは恥ずかしさの極みであるため公開不可。
もうネットの世界では日本で2位以下の事業ドメインは続けてても儲かんないし。あと、リターゲティングだけじゃなくて、行動ターゲティングも言語理解に依存しないやり方で高精度のものを提供できる確信が日々手元データとして得られてきている。逆に言えば、英語圏のプレーヤーがもう少し進化すると、日本語世界へも簡単に進出できるようになる。外資が京料理のお店を出店するには、腕の良い料理人を確保する必要があったが、それは必要なくなる。良い素材をわさーっとマッシーンに入れれば、あとはOK、という世界がすぐそこに。
データマイニングによるビジネス予測というのは、(誤解を恐れずに言えば)人間の脳の判断システムを再現し、その処理量をべらぼうに大きくする、と言える。「あの人は勘が鋭い」という言葉があるが、その言葉はほとんど誤りでしょう。勘の鋭い人は、経験に満ちていて、その経験に基づく予測を脳の中で適切に行えている。本人がそのプロセスを意識しているか否かは別として。
今、広告配信対象を絞り込むべく「プロファイリング」マッシーンの開発を主に行っているのだが、これはよく刑事ドラマで出てくるFBIとかの「プロファイリング」と同義だ。経験豊富な刑事と同じ役割の一部をマシーンが担う。ただ、誤解も多いと思うので、また後日詳しく。広告業界で言えば、メディアプランナーの部分だ。
この図は、人間とプロファイラーマシーンのイメージ。(本来は予測量と精度は別軸であるべきだが、3Dは見づらいのでがっちゃんこ。つか、AppleのKeynote、マジでありえんくらい使えん。MSを尊敬する瞬間)
たとえば新人広告代理店営業マンは人間としての一般常識を最初から持ち合わせているから、入社日から、このメディアにこの広告主の広告が掲載されれば効果的だとわかる。一方、マシーンは経験が無い段階ではでくのぼうである。3年後、彼は経験を積んでゆき、より細かく適切なメディアへの出稿プランを提示できるようになってきた。一方、マッシーンは同じ経験量の段階ではまだまだ彼には追いつかない。しかし、彼は人間としての限界を迎える。担当できる広告キャンペーンの数も、把握しているメディアの数も、例え組織ぐるみで100人体制で挑んでも、一定のところからは超えられなくなる。一方、マッシーンはその限界は今のところ見えない。当初に比べると、予測量(提案メディア数)の伸びは鈍いが、着実に伸び、人間を遥かに超えていく。(この話は広告CTRをベースにしているのではありません。CTRから見えるのは広告枠のごく一部の要素だから)
この図でもうひとつ言いたいのが、人間で処理できる量の経験と予測フィールドしかないデータの場合は、人間が処理した方が圧倒的に良いということ。その点で、ネット業界は非常に相性が良いのである。
ちなみに、今作っているプロファイリングマッシーンのコードネームは、"いかりや"である。