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2009/06

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現在7AMですが、どうしても眠れないのでブログでも。不眠症じゃぁないですけれど。

日経本誌にも載りましたが、ライブドアが傘下のJリスティングを通じて、コンテンツ連動型&行動ターゲティング広告アドネットワークであるADWIRESを事実上買収しました。

ブログサービスに適した行動ターゲティング広告の本格導入に向けて
ライブドアがADWIRES(株)と資本・業務提携

これで、独立専業系アドネットワークが完全消滅しました。
Brainer→ヤフージャパン(のち、消滅)
ぴたっとマッチ→楽天(のち、ぴたっとアドへ改称)
ADWIRES→ライブドア
(Pitta!をアドネットワークとすれば唯一の独立系?)
※プレミアム系バナーネットワークを除く
難しいのですよね、いろいろと。

ライブドアさん側の戦略としての考え方はこのインタビューの通りでしょうし、裏付けデータとしてはこれなのだと思います。
また、独立専業系アドネットワーク側としては事業が成り立たない悩みが。

ただ、理論と実際が違うのが結構悩ましいところで、販売チャネル(広告代理店とのリレーション)や、大型媒体とのリレーション、個人サイトオーナーとの適切なコミュニケーションなどが肝要で。MBAの教科書には載ってない系の。

1株は相当安価だったとは思うのですが、資産査定(人的資産・暗黙知資産・システム的資産)は十分行えたのかな?

さて、会社行こ。

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大日本印刷がブックオフに出資した理由(後編)
いろいろな選択肢を提供すればいいじゃないですか。そのことが、最終的に知の再生産を守ることになるんじゃないかと思っています。

待望の後編公開!ほんとは酔っぱらってる時にはあんま書きたくないんだけど。

ブックオフへの考え方についても想像通り。ゆがみによって発生したデキモノは、ゆがみの是正によって健康体に戻すべき。切除じゃなくて。そして、デジタルコンテンツは無限に提供されるが、モノは適切に流通させないといけない。

果てしなく長い時間がかかりそうだけど、ワクワクしてしまいます。ここに出てくる話が、自分の人生で関わってきたいろんな部分とリンクして、その夢の結晶みたいなもんだから余計に。

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大日本印刷がブックオフに出資した理由

最終的にはプラットフォームで儲けたいの。それを完成させて、広く業界に流通させて儲けることが本当の狙いで、そのために、各社の経営までかかわったんです。

だから、プラットフォームはオープンが絶対条件。グループ企業で牛耳る気なんてさらさらない。


話題のDNPの戦略の一件の指揮を執った常務取締役の方が語っています。いぶかしがる方も多いですけれど、僕は本気でそうお考えなのだと思いますが、どうでしょう。

学生の頃はDTP業界に行こうと思っていた一個人としての話。(もちろんDNPや凸版の入社試験は受けましたよ。実はQuarkXPressとかInDesignとか使えたりする俺)。XMLには早くに取り組んだ業界だったし、オンデマンドの進化も凄い。だけど、なんというか、技術的な環境じゃなくて、目に見えない黒いものが渦巻いていて、そこが障壁となって進化が止められているというか。。それを打破しようっていうのはすごく正しいことだと思うのです。そのプロトタイプは資本の力で作るしか無いのだと思う。

しかも、Googleが日本でやっても失敗しそうな泥臭いお仕事になる。話は転じて、Googleとガチのドメインは、世界で最も優秀な頭脳集団と正面から戦っても無駄なので、Googleが苦手なところを攻めないといけない。それはクライアントさんのサイトとか、いろんなとこにきゅるきゅると、アレな感じで。

後編が楽しみです。っつーか、DNPの株って単元株でかくて買えないのよね。

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ネット広告のバナーは、基本的に"Creative"である必要は無い。広告賞を狙うような、ごくごく一部を除けば。CPM課金であればCTRの高いクリエイティブが良いし、CPC課金であれば余計なクリックをさせないクリエイティブであることが良い。

で、C-teamのレポートでも実証されているように(すでに資料がネット上から消えたようだが...)、CTRの高いクリエイティブに法則性なんて無いし、プロが見ても予想だにできない。その上CTRが何倍も違ったりする。CTRが高い要素や法則性は誰にもわからない。CVRを上げるクリエイティブは、情報を的確に伝える、"非広告"にいけばいいだけなので簡単だけど。もちろんクリエイティビティは必要ない。

もちろん、TVCFや新聞15段、雑誌広告は当然Creativeであるべきだ。また、ネットでもランディングページはCreativeであるべき。サイト内の情報が整然としているのか、情感に訴えるFlashなのかは別として、戦略に基づいたクリエイティビティが必要。でも、バナーは違う、はず。

というのは前段の話で。これまで広告枠のガジェット化はイマイチの進展ですが、今後は拡がるんじゃないかと思ってるわけです。まだ存在していないが、行動ターゲティングとの組み合わせは特におもしろい。Web行動履歴で、ユーザーがどんな人なのかは各社とも判別は可能になっている。にも関わらずBTのバナーのCTRリフトが各社1.5〜2倍に留まっており。CTR大爆発のキーファクターはちょっと違う要因が存在している気がしていて。

たとえば、プログラマと推測されるユーザーに対して、『ITエンジニア転職情報』という大括りのバナーではなく、「日本IBM:プロマネ/年収600万円〜」というテキストが流れたらどうだろう。しかもフリークエンシーキャップによって、毎回目にする求人案件は異なる。ぐっとくる求人が目に飛び込めばクリックするんじゃなかろうか。今、mixi内でこれを利用したFind Job!のRSS利用広告が流れてますが、これにBTを組み合わせられたらおもろいな、と。

リアルタイム性が重要で、アラートメールが飛んでくるような業界。求人情報、チケット、CD・DVD、ギャザリング、オークションとか。つか、メールを送るような業種。プレーンテキストでもできないこたぁ無いけど、現実的じゃないし、イマイチ。Flashで、Creativeにね

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10月より、セブン‐イレブン全店で電子マネー“Edy”をご利用いただけるようになります[PDF]

信じられん。セブンがEdyを受け入れ。
このゲームはセブンがEdyを拒絶することでEdyが必ず負ける試合だと思ってたのに。

決済手数料
nanacoではグループとしてみれば決済手数料は発生しないが、Edyには拠出する必要がある。
が、Edy側が手数料率ゼロ%ないしは逆ざやでも取りに行っている可能性。

マーケティングデータ
nanacoは性別・年齢・居住地区とひもづけられた上に累積可能な購買履歴を無料で取得できるが、Edyではできない。(バイトの適当な打ち込みと比べて、データの質としても累積という形式としても格段にnanacoは良い)
でも、セブン側でもEdy番号は認証時に利用してるから、IDデータとして使えるか。デモグラは無いけど。

ユーザーメリット
nanacoは1%のポイント還元だが、Edyではポイント還元が無い。(ANA還元は設定すれば可)
財布の厚みやチャージの点ではカード一枚の方が良い。

一夜にして地図が塗り変わってしまう。関ヶ原。やっぱ信じられんなぁ。

でも、ユーザー側はカードを複数所有することができ、排他的ではないことがポイントなのかも。もし法律で「電子マネーカードは一人一枚まで」と決められていたら、アイワイは拒絶したんじゃないか、と思う。

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Microsoftの新検索サービス『Bing』のネット上の評判が良いですね。謎です、特に日本の展開。

このサービスは必然的に既存の比較サイトなどで長年培われた業界特化データベースと結合させる必要があるわけですが、MSと組む事業者って、どんな事業者なのかなぁと。

まず、カカクコムやリクルートは組まないですよね、ましてヤフージャパンは。なぜに敵に塩を送らにゃならんのかと。そもそもYahoo!とGoogleから「カカクコム」と検索するクエリ数がBingの総クエリ数より多かったりして。。

となると、業界2位以下と組むことになる。サイバーエージェントグループのメディアとかは一番良さげ。だけれども、ユーザーからすると、比較サイトは(口コミデータも含めて)DBが一番デカイことに価値があるわけで、好き好んで使う人はいない。言い換えると、1位のサイトを知らない人が使うことになる。

一方、知っている人は、旅行に行く時はじゃらんとかにまず行くし、商品を比較する時は価格.comに行く、食事の予約ならぐるなびに行く、職を探すならリクナビに行く。そのひと手間を省きたい人 + その大手サイトを知らない人、合計していったいいかほどか。2位以下を複数束ねられたら良いけど。(DBの統合キツそ。。)

検索にのめりこんでいる業界人ほど、Bingは新鮮に映るのかもしれないけど、これってほんとに正しいユーザー行動のナビゲーションなのだろうか。Bingのひとつの検索窓からはじまるのが良いのか、比較サイト上に意図して行き、複数の絞り込み条件を打ち込むの、どっちが良いのだろうか。

オーガニック検索やGoogleニュースなどは、結果的に外部サイトにトラフィックが流出するから、トラフィックの受け側サイトにも多大なるメリットがある。でも、Bingはサイト内で閉じるので話が別。

一体、どういう提携スキームを進めて行くのでしょう。(データを無許可にクロールしてぶっこ抜くってこたぁないよなぁ。)直言すれば、どこからどこへお金が流れるのだろう?組めなかったら買収してしまうんだろうか。

#日本だったら、Yahoo!が同様のエンジンにしたら結構いいかもしれないけど。あと、アフィリエイトのリンクをランキング式に貼付けてポイントやリードメールとかで誘導かける個人の比較サイトは、情報が正しくないことが多いので、こういったものが減る(諦める)一因になれば、それは良いことかも、と思いました。

#京都でフリスビーを一緒に楽しめる友達をネットで探しているのだが、まったく見つからない。こんな質問のDecision Engine、ないもんかね。

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開発途上国の貧困層へ向けて融資を行うマイクロファイナンス(マイクロクレジット)を行う事業「グラミン銀行」を成功させ、ノーベル平和賞を受賞したムハマド・ユヌス氏のロングインタビューがNHKで放送されていました。

今回フォーカスしているのは「ソーシャル・ビジネス」。グラミン銀行は小額のお金を低利で貸し付ける事業でしたが、食品や発電といった事業を利潤最大化を目的とはせずに行っている取り組みを紹介しています。

ユヌス氏の話を聞いていると、逆に政府の本来の役割、金融機関の本来の役割、企業の本来の役割を考えさせられます。「あれ?政府って、予算って、なんだっけ?」と。閣僚や議員の挙げ足取り劇場とかどうでもいいし。

グラミン銀行をはじめとするソーシャルファイナンス系の組織と、既存の慈善団体との大きな違いは、”循環的な社会システムを構築する"か"与えるか"という思想の違いだと思っています。本当はこういう言い方は良くないですし、語弊があると思いますが、簡単化のため。

再放送もまだあるので、ぜひご覧ください。

NHK『未来への提言』
グラミン銀行総裁 ムハマド・ユヌス 〜世界を救うソーシャル・ビジネス〜
BShi 6月11日(木)午後2:00〜3:14
BS1(49分バージョン)6月21日(日)午後8:10〜8:59


もうすぐ新型iPhoneが登場すると思いますが、新興国向けバージョンがあるようです。これをさらに低廉化させ、太陽光による電源供給と、英語教育ができれば、面白い世界へ一歩近づけるんじゃないかと思ってます。とはいえ最低限の生活環境が整った上での話ですが。

マイクロファイナンスをより詳しく知るならこの本がオススメです。美しい机上の空論ではなく、リアルに何がキーファクターなのかを教えてくれます。

マイクロファイナンスのすすめ―貧困・格差を変えるビジネスモデルマイクロファイナンスのすすめ―貧困・格差を変えるビジネスモデル
著者:菅 正広
販売元:東洋経済新報社
発売日:2008-10
おすすめ度:5.0
クチコミを見る

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ちょうど今日書こうと思ってた内容に近いことが、AMNの徳力氏タカヒロ氏にて書かれてたので、あたくしは”ユーザーを分母にしようぜ"ロジックにて。

最近つくづく、CTR, CVR, CPAってダメな指標だなぁって思ってまして。
CTR = クリック数 / インプレッション数
CVR = CV数 / クリック数
CPA = 支払ったお金 / CV数
ここにはユーザーという視点が無いわけで。ダイレクトメール(DM)やインバウンドをはじめとするダイレクトマーケティングの世界では、ユーザーが分母なのが一般的(だと思っている)。10人に1回づつ電話して1人が来店予約するのと、2人に5回づつ電話して1人が来店予約するの、これが一緒の扱いになるってことありえないっすよね。これがネットの世界では常識になってしまっている。

なんてことを言うと、「すでにリーチマックス系のテクノロジーがある」「フリークエンシーキャップがある」といったような反論がありそうですが、今のフリークエンシーキャップは非常に稚拙な仕組みだし、リーチが多けりゃいいわけでなくて、反応のあるリーチはどんなユーザー傾向だったかが見えないといけない。ダイレクトマーケティング業界や金融業界でのCRM的アプローチに比べると、実にイケてない。時系列がもっと考慮されねば。タイミング。データマイニングの世界では生存分析という手法があるのだが、この考え方を学ぶと、少し世界が変わるかもしれない。

CTRはターゲットユーザーと反応ユーザーのセンサーとなる測定手法に、
CVRは反応ユーザーとアクションユーザーのセンサーとなる測定手法に、
CPAはアクションユーザーを分母にした上でポートフォリオ的な考え方に、ならないといけない。

顧客名簿が件数で販売されるDM業界と、CPMやCPCで販売されるネット業界だからこういうふうに進化が分かれたのだろうか。ネット業界は、CPMやCPCという、ユーザーと結びつかない妙な課金体系のレイヤーが存在するので、ポートフォリオにして変換をかけないといけないのdeath。

ポジショントークにしか聞こえないかもしれないけど、つまりはリスティングは過大評価されてる。今やGoogle Analyticsで新規訪問者とリピーターの区別をつけた上でいろいろ分析できるようになっている。期間をMAXにしたときに、"効果の良い検索ワード"から来るユーザーは...「広告」が本当に機能していることが見えるんじゃないかと思う。

まー、あーだーこーだ言ってないで、こういうメトリックスプラットフォームを早く作んないといけないっすね、我々が。。

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Google Wave

野心作Google Waveの壮大なビジョン. 新しいWebには新しいコミュニケーションプラットホームを(TechCrunch)

やはりGoogleは凄い。こんな発想を微塵もできていなかった、凝り固まった頭の自分を猛省。

Google Waveが3年後に世界中に普及してるなんてことはないだろうけど、10年後の中高生は、こういったプラットフォームを普通に使いこなしているかもしれない。これマジうけるんだけど的な勢いでコンテンツをあらゆるデバイスで共有したり。

我々のような仕事でも相当使えそうだ。特に拠点が散らばってると。Google Docsでドキュメントを共有で作成して、決裁はWaveで、とかできたらいいね。最近弊社はサイボウズからGoogle Calenderに切り替えたんですが、完全にサイボウズよりも優れてるもんなぁ、残念ながら。

ユーザーのネットワークがクモの巣のようにつながった状態で提供されるプラットフォーム上のサービスは、単なるWebサイトで提供されるコンテンツや匿名のコミュニケーションメディアよりも、広告価値も情報提供価値も比較にならないほど高い。誰がどういう関係の人と何をしようとしているのかがわかっているわけですから、そこに必要なメッセージというのはおのずと見えてくる。(俺は好きじゃないけど)クチコミの様々なデータも測定し、仕掛けることもできる。今のメールっていう仕組み(特にpop3)は好きじゃないので、楽しみです、未来。

まぁBingの話はそっとしておきましょうよ、てへ

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