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マリー・アントワネット

監督:ソフィア・コッポラ
★★★☆☆

もうすぐウィーンに行くこともあって、気分盛り上げるために観に行きました。

映像美。これに尽きると思います。本物のベルサイユ宮殿を使用したロケ、鮮やかな色彩の衣装やインテリアの数々・・・大型映画ならではのすばらしさです。

ただ、ストーリーはマリー・アントワネットに対して"(自分自身の意思ではなく)こうなるしかなかったんだからしょうがないじゃない"ということをトントンと展開してゆくのだけれど、ちょっと中途半端な気が。もっと説明的なシーンがあっても良いと思うし、歴史を知らない人が見ると意味わからんのでは?単なる「大奥 in フランス」と観た日本人も多いのでは?モロモロの状況によって、半ば人格が破壊"させられて"ゆく姿を見せればきっともっとおもしろいのに、と。

もうひとつ気になったのが音楽。なぜロックなのか。しかも、80'的な。ここは素直にモーツァルト時代の音楽を使うべきでは?NEW WAVEサウンドは大好きですが、この映画に入れるのは??

そしてラスト。最後の台詞はあれでいいのか?
この映画で一番重要なのはラストの台詞で何を言うのかだと思うんだけど、あの台詞なのか???というか、なぜ人生の最後、処刑されることを暗示するシーンを入れないのか。

たぶん、ストーリーも音楽もラストも、ソフィア・コッポラなりのこだわりだと思うのだけれど、ちょっとしっくりこない。
ソフィアの感覚が新しいのか、俺の感覚が古いのか。