カテゴリ:
国立新美術館とサントリー美術館で同時開催している『巨匠ピカソ展』に行ってきました。

NYのMoMaでピカソの絵画を観てからというもの、ピカソが気になっていろいろ調べてたんですね実は。国立新美術館の方が有名かつ大型作品が多く、サントリー美術館は自画像を中心とした、ピカソのパーソナルな部分にフォーカスした小規模な展示。両方で4時間では足りないくらい、多くの作品が展示されています。

一般的にはピカソと言えば“変な顔の絵”という印象しか無いかもしれませんが、それは一面に過ぎません。古典的な絵も描けば、彫刻もある。周りでは「わからないねぇ」とかいう声が聞こえてくるけど、別にわかる必要なんてないんじゃないかと思うんだけどね。なんで音楽には意味が求められないのに、絵画は意味がわからないとダメなのか。心に響くものは響くし、響かないものは響かないってことが一番重要な気がするんだが。閑話休題。俺がピカソの作風で最も好きな時代が、いわゆる「キュビスム」の時代。

キュビスムとは、ピカソと友人ブラックによって創り上げられた、複数の視点から見た対象物を一面に収める手法。顔を横から見たものと正面から見たものを鼻のラインで結合させると、よく知られたピカソの絵の顔になるわけです。

まだ一人にしか話してませんが、今俺が進めている仕事には『パブロ計画』と名付けてあります。パブロとはもちろん、パブロ・ピカソから頂戴してます。(とアポロ計画との語感と意味合いを兼ねて)

というのも、キュビスムと俺のやりたいこととは驚く程類似点が発見されたのです。キュビズムは、ひとつの対象を多角度から分析し、分解し、類似するパーツをまとめ、組み合わせ、最も良い配置を行って一面としての作品にする。俺の場合は、データを多角度からマイニングし、クラスター化し、ひもづけ、最適化してひとつの広告枠に広告を掲載する。対象が静物や裸体かデータかの違いだけであって、順序も手法も一緒なのです。ほんとはもっと細かく説明したいけれどもできないし、たぶん数人にしか伝わらないと思うが。。

これからのプロジェクトの進め方を考えている最中、ふとキュビスムのことが浮かんだ瞬間には思わず叫びそうになった。調べれば調べるほど何もかも一致する。どう考えてもこのプロジェクトは『パブロ計画』以外の名前は当てはまらない。


あと、別件ですが以前も一度ご紹介したiPhone 3G Wiki blogの管理人さんが、またすばらしいエントリーをポストされています。
Googleが目指すもの
こういう変化、転換点を着実に読めるようでありたい。ついにアメリカの新聞が死んだ。死にそうなんじゃなくて、死んだ。前から予想されてた通りに。ことIT系の未来に関しては、真実と詭弁の見分けで間違えたことは無い自信はあるのだけれど、年齢を重ねることで変化への対処が鈍くなることは、本当に最近恐怖に感じてます。

この2つの話は俺の中では共通点があるので同じエントリーでかきました。長。