ペルーの歩き方(3)〜ナスカの地上絵編
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ナスカの地上絵とは、インカ時代より前に、石をどけることによって上空から見ると線が見えるという巨大な絵を描いたもの。なんのために?どうやって?そのほとんどは謎のまま。
ナスカの地上絵
マチュピチュが"息を飲む"だとすると、ナスカの地上絵は"すっげぇな、おい。"という印象。俺が行った日は砂嵐も無く快晴で、はっきりと確認できました。特にハチドリは浮き上がって見えるほど。地質によってよく見えるものと見えないものがあるんだけれど、ハチドリと宇宙飛行士は山あいの少し黒い土の上に描かれているので、特に見やすい。ちなみに、砂嵐になると、ほんと黄色の霧のような世界になります。
セスナから見る
地上絵は小さなセスナに乗って見るわけですが、これが実にアクロバティック。よく地上絵を見るためには当然機体を傾けるわけで、それを機体の左右の客にじっくり見させるためには、傾けながらぐるぐる回るわけです。ナスカの地上絵の隣に、パルパ(Palpa)の地上絵というのがあるのだけれど、これも一緒に見るフライトにすると料金が倍の$90くらいになる。俺はナスカの終盤からほぼ吐き気との戦いとなっていたので、パルパは無くても良いかも。パルパで有名なのはスターという幾何学模様があるのだけれど、これはあんまりはっきりとは見えない。また、空港で空港税を支払わないと行けないのだけれど、これに気付かずなぜ拒否られてるのかわからくてしばらく乗れなかったので注意しませう。。
三半規管を自分でコントロールできなくなるというのはこういうことかと知る。頭は冷静なのに、目が回るという。心の中で「がんばれ俺!」って酸っぱい喉の奥から叫んでるんだけど。
ミラドールから地上絵を近くで観測する
地上絵をもっと近くで見たい場合は、ミラドール(観察やぐら)で見られます。ただし、ここへ行くのはいくばくか勇気が必要。ナスカにタクシーはほとんど走っていないので、ナスカからバスのチケットを買って乗り、ミラドールで途中下車。ミラドールは砂漠のど真ん中に英語の通じない数人の売店主がいるだけのところで、数十分おきに通りがかる帰路のバスを手で止めなければならない。最初はよくわからず、止まったけど乗車前に発車され、二台目が来た時に売店のおっさんに「トモダーチ!ブス!(アミーゴ!バスが来たぜ!)」と言われ、ようやく帰れた次第。ミラドールに行かないと、地上絵がどうなってんのかを近くで見ることはできません。(途中でバスが止まるツアー以外は)
ただ、逆にミラドールからは「手」と「木」とラインしか見られないので、必ずセスナには乗りましょう。地上からはまったくなんのこっちゃわからんし、足を踏み入れることを禁止されてます。セスナに乗らないと100%後悔します。
交通
リマからのアクセスはバスのみ。行きはPeruBus(Soyuz)で行ったのだけれど、周りはほとんどペルー人だし、途中のIcaで乗り継ぎをしなければならないし、英語も通じないので格安の1800円くらいではあるけれども結構不安。でも、Icaから見える砂の山は圧巻。帰りはCruz del Sur社のバスで帰ったのだけれど、こちらは英語の通じるガイドもいるし、トイレもあり、周りはほとんど観光客なのだけれど、3000円くらいした。車中から"FUJIMORI"やら"KEIKO"やらという政治的なメッセージが家の壁に描かれているのが見えるのだけれど、なんて書いてあるのかはよくわからない。
ちなみに、ナスカまでの道程に、山に石を並べて広告にしているのがいくつかあった。"インタレストマッチ"である。。
ナスカ市内では日本人は一人も見なかったなぁ。市内ではほとんど英語は通じないし、お店もあんまり無い。ただ、ここで見た星空は絶景だった。シリウスより南に星がたくさんあったり、さそり座が上空に見えたり、南半球にいることを気付かされ、なんというか、天体少年にとってこれは非常に衝撃的なことなのである。